プジョー人気の原点を「205」と同時代モデルに探る【懐かしのカーカタログ】

プジョー205
プジョー205全 15 枚

今年、日本市場にもお目見えした新型『208』のCピラーからは、あの『205』のイメージが色濃く感じられた。『205』といえば、今のプジョーの人気の原点にもなったモデルだ。そこで今回はその『205』と、プジョーの名を広く知らしめた同世代のモデルを取り上げる(年式は本国登場時)。

205(1983年)

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日本でもプジョーの名を一躍有名にしたモデル。写真の「GTI」のカタログは初期の輸入元だったARJ(オースチンローバージャパン、スズキでも扱われた)のもの。GTIは1.6リットル(105ps)、1.9リットル(5速MTで120ps、1989年から)などがあり、ハンドル位置は左右が用意されるなどした。

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ほかにピニンファリーナのデザインによるカブリオレの「CTI」、3ドア/5ドア車、ディーゼルの「SRD」、同じフランスのファッションブランドとのコラボレーションモデルの「ラコステ」、ZF社製4速AT搭載の「AUTOMATIC」、ATでベーシックな「SI(1.9リットル、1.6リットル)」なども。

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WRC・グループBのホモロゲーションモデルの「ターボ16」はミドシップの4WD、ウェーバー×2基仕様の「RALLYE」などがあった。

309(1985年)

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『205』よりもホイールベースが50mm長い2470mm、全長も345mm長い4050mm。全幅も1630mmとし『205』よりも40mm広く、『205』とコンポーネンツを共用しつつ、ひとまわり上位のモデルに仕立てられていた。

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ハッチバックながらリヤに小さくノッチが付けられたスタイリングはおおらかな雰囲気で、5ドアと3ドアの設定。『205』同様に「GTI」も用意された。

405(1987年)

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ミドルクラスのモデルとして登場した『405』。前世代の『505』などと同様にピニンファリーナが手がけたスタイリングは今みてもクリーンで魅力的で、セダンのほか、後席を倒せば前後長1645mmのラゲッジスペースが生まれるワゴンの「ブレーク」も設定。

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セダンには2リットルDOHCを搭載した高性能版の「MI16」が設定され、4WDの「MI16×4」の用意もあった。全幅が1720mmで、日本では3ナンバーの扱いだった。

605(1989年)

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プジョーのフラッグシップとして登場した『605』。『405』を拡大させたようなスタイリングはピニンファリーナによるもので、それは当時のアルファロメオ『164』とも共通の匂いが感じられるものだった。FWDで3リットルのV6エンジン(後にDOHC化)を搭載。

この頃になると運転席・助手席エアバッグが標準装着され、カタログにも「大きな安心を約束するアクティブ&パッシブセーフティ」といった記述が見られる。

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《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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