自動運航船の安全設計ガイドライン 国交省が策定

自動運航船安全設計ガイドラインの概要
自動運航船安全設計ガイドラインの概要全 2 枚
国土交通省は12月7日、自動運航船の実用化に向けて、自動運航船安全設計ガイドラインを策定したと発表した。

海上安全の向上や、船上の労働環境改善、産業競争力向上などの観点から、自動運航船の実用化が期待されている。国土交通省では、2018年に自動運航船の実用化に向け、技術開発と基準・制度見直しの大枠を示したロードマップを策定した。それによるt、「フェーズ2自動運航船」を2025年までに実用化することが当面の目標として掲げられている。

同時に、自動運航船の安全な設計、製造、運航を実現するための環境整備として実証事業を実施し、それぞれのフェーズで留意すべき事項などを定めたガイドラインを整備することとしている。今回、自動運航船の安全確保に向け、設計上留意すべき事項をまとめた「自動運航船の安全設計ガイドライン」を策定した。

ガイドラインには、設計段階に安全上留意すべき項目として、運航設計領域、ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)、自動化システム故障時などの船員の操船への円滑な移行措置、記録装置、サイバーセキュリティの確保、避航・離着桟機能を実行するための作動環境の確保、遠隔制御機能を実行するための作動環境確保など、10項目について制定した。

運航設計領域では、自動運航船が航行海域の航路幅など、地理条件、気象・海象といった条件が事前に、設定された領域の範囲内にあることを確実に認識し、システムはその範囲内で作動するよう設計することとしている。HMIは自動化システムからのタスクの引継ぎ要求を船員が確実に認知できる機能が必要としている。

自動化システムから船員へのタスクの引継ぎに関して、プロセスや制限を明確にし設計することや、船員にタスクが引継がれるまでの間、自動化システムの機能を維持または制限した状態で、自動化システムの稼働を継続させる設計とするとしている。

《レスポンス編集部》

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