ブルースの悲願…マクラーレン エルバ、走行可能なモデルが登場[写真38点]

マクラーレン・エルバ
マクラーレン・エルバ全 38 枚

マクラーレンは、4月18日まで開催されている“ジャパン・インターナショナルボートショー2021”に、2019年に発表したアルティメットシリーズの新型ロードスター、『エルバ』を展示している。マクラーレン・エルバマクラーレン・エルバ

前回日本でお披露目された際はいわゆるコンセプトモデルというものであったが、今回はほぼ市販モデルに近いもので、実走も可能だ。サイドに“PP3”と書いてあるは、「プロトタイプヴィークルの3番目という意味」と教えてくれたのは、マクラーレン・オーモーティブ・アジアのリージョナルセールスマネージャーの平田寿樹さん。もっともこの車体はあくまでもイベント展示用で、ボートショーが終わるとイギリスに送り返される予定だという。マクラーレン・エルバマクラーレン・エルバ

世界での生産台数はわずか149台のエルバ。実際日本には何台来るのだろうか。「具体的には明かせないが、複数台オーダーをもらっており、実際に何台かはナンバーを付けて納車している」という。

このエルバという名前は、1960年代にカンナムなどのレースで活躍し、“エルバ”と呼ばれた 「M1A(Mk I)」、「M1B(Mk II)」および「M1C(Mk III)」に因んだもので、当時のマクラーレンの様々な最新技術を搭載し、レースシーンにて大活躍。

それらをもとに、創設者、ブルース・マクラーレンはロードゴーイングカーを作り上げた。それが『M6GT』と呼ばれるものだ。その直後、ブルースは事故によりこの世を去り、M6GTプロジェクトも開発途中でキャンセルされてしまう。1台だけ作られたM6GTをブルースはこよなく愛し、プライベートから仕事時の移動まで頻繁に使っていた。

つまり、創設者ブルースにとってマクラーレンのロードカーは悲願だったのだ。それが実現されるのは1994年の『F1』まで待たなければならない。そして、いまに至るマクラーレンのロードカーのすべては創設者、ブルース・マクラーレンの夢が詰まっているといえよう。マクラーレンM6GTマクラーレンM6GT

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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