マツダ『MX-30』にロータリーエンジン搭載へ…レンジエクステンダー

PHVやマイルドハイブリッドも追加される予定

EV版のモーターは最大出力144hp

最新の魂動デザインにフリースタイルドア

マツダ MX-30
マツダ MX-30全 16 枚

マツダの米国部門の北米マツダは4月15日、新型EVの『MX-30』(Mazda MX-30)を今秋、米国カリフォルニア州で発売すると発表した。

PHVやマイルドハイブリッドも追加される予定

MX-30は新たにマツダのカーラインアップに加わった新世代商品の第3弾となる。顧客が車とのつながりを深め、車とともに自然体で自分らしい時間を過ごすことを目指し、新たな車の使い方、創造的な時間と空間を提案する。

MX-30のパワートレインは、マツダのマルチソリューション電動化戦略従い、米国市場向けは欧州と同じく、まずはEVが今秋導入される。今後については、ロータリーエンジンを発電専用に使うレンジエクステンダーをはじめ、プラグインハイブリッド(PHV)やマイルドハイブリッドが追加される予定だ。

北米マツダのジェフ・ガイトン社長は、「ロータリーエンジンによる発電は、マツダ独自のロータリーパワートレインの復活となるもの。このテクノロジーは、ほぼ無音で作動するように設計されており、ホイールを駆動するのではなく、バッテリーを充電する。その結果、MX-30はEVのように走行し、外出先でも自由に充電できる」と語っている。

EV版のモーターは最大出力144hp

MX-30のEVには、新世代の電動化技術の「e-SKYACTIV」を搭載する。システムは、モーター、バッテリーパック、インバーター、DC-DCコンバーターなどで構成される。インバーターは、バッテリーからの直流電流を交流に変換してモーターを駆動し、DC-DCコンバーターは電圧を降圧して自動車の12V補機に電力を供給する。モーターやインバーター、DC-DCコンバーター、ジャンクションボックスは一体設計され、車両フロントの高電圧ユニットに組み込まれた。

米国仕様の場合、モーターは最大出力144hp、最大トルク27.6kgmを引き出し、前輪を駆動する。床下にレイアウトされる高電圧バッテリーのサイズは、ライフサイクル全体でCO2排出を最小限に抑えるように、慎重に選択された。バッテリーパックは高さを減らして、キャビンスペースへの侵入を最小限に抑えるコンパクト設計とした。バッテリーケースはMX-30のボディシェルにしっかりと固定されており、車両全体の剛性を高めている。このリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量35.5kWhとした。

米国では、DC急速充電を利用して。およそ36分でバッテリー容量の80%を充電できる。マツダの米国部門は、「ChargePoint」と提携して、米国のMX-30の顧客に充電ソリューションを提供する予定だ。

MX-30では、マツダの車両構造技術の「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」の最新世代を採用する。MX-30では、路面からのエネルギー入力を特定の場所に集中させ、それを吸収する緩衝材として機能する減衰構造を採用することで、車両重量を増加させることなく、ノイズを引き起こす振動を効果的に低減しているという。

最新の魂動デザインにフリースタイルドア

MX-30のデザインは、マツダのデザインテーマの「魂動」を基本に、さらに芸術性を高めるとともに、表現に拡がりを持たせることに挑戦したという。人の手が生み出す美しい造形とこだわりのつくり込みを基礎としながら、将来に向けた価値観の変化や、新しいライフスタイルに寄り添うことを目指している。

インテリアでは、センターコンソール周りを、抜け感を持たせた形状とすることで、開放感のある空間を構成した。コルクや再生材からできた生地などの環境に配慮した素材を、そのものが持つ自然な魅力を引き出して使用し、心地よい室内空間を追求している。センターピラーレスのセンターオープン式ドア構造、「フリースタイルドア」も大きな特長だ。

フローティングセンターコンソールには、電気式シフト、多機能コマンダーノブ、「マツダコネクト」インフォテインメントシステムのショートカットボタンが備わる。その前には、空調表示などを行う新開発の7インチタッチスクリーンが配置された。タッチスクリーンの両側には、エアコンなどを操作する触覚プッシュボタンが採用されている。

ユーザーが「MyMazda」アプリを通じて、MX-30の状態をリモートで監視・制御できるようにする「Mazda ConnectedServices」を導入した。これには、ドアのロックと空調の調整が含まれ、アプリを通じてバッテリーの状態と充電プロセスが確認できる、としている。

《森脇稔》

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