MINI、生産開始20周年…2030年代初頭までにフルEVブランドへ

MINIの生産は2001年4月26日に英国オックスフォード工場で開始

2020年1月にはブランド初のEVを生産開始

2001年以来のMINIの英国生産台数は500万台以上

MINI ハッチバック のEV「クーパーSE」と初代MINI。英国オックスフォード工場
MINI ハッチバック のEV「クーパーSE」と初代MINI。英国オックスフォード工場全 7 枚

MINIは4月26日、BMWグループの傘下に入って生まれたMINIが、初代の生産開始から20周年を迎えた、と発表した。

MINIの生産は2001年4月26日に英国オックスフォード工場で開始

現在のMINIのルーツとなる「クラシックMini」は1959年8月26日、英国の当時のBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が発表した。1959年から2000年の間に、英国で生産されたクラシックMiniの台数は、530万台を超えるヒット作となった。

このクラシックMiniの後を受け継いで、BMWグループは新世代MINIを2000年9月末、フランスで開催されたパリモーターショー2000で初公開した。MINIの生産は2001年4月26日、英国オックスフォード工場で開始された。2006年にはモデルチェンジを受け、2世代目が登場した。2013年には、現行の3世代目にモデルチェンジを受けている。

現在、MINIのラインナップは、3ドアと5ドアの『ハッチバック』に加えて、『コンバーチブル』、『クラブマン』、『カントリーマン』(日本名:『クロスオーバー』)、高性能モデルの「JCW(ジョン・クーパー・ワークス)」と幅広い。

2020年1月にはブランド初のEVを生産開始

また、現行MINIの3ドアハッチバックには、ブランド初の量産EVとして、「クーパーSE」を設定している。英国オックスフォード工場では現在、MINI 3ドアと5ドアのハッチバック、MINIクラブマンMINI クーパーSEが、同じ生産ラインで組み立てられている。

2020年1月、英国オックスフォード工場で生産を開始したMINIクーパーSEでは、電気モーターがフロントのボンネット内に搭載され、パワーエレクトロニクスやトランスミッションと一体のコンパクト設計とした。最大出力は184hp、最大トルクは27.5kgmを引き出す。0~60km/h加速は3.9秒、0~100km/h加速は7.3秒の性能を発揮する。最高速はリミッターにより、150km/hに制限される。

高電圧バッテリーは、12個のモジュールを持つリチウムイオンだ。蓄電容量は32.6kWhで、車両の床下にT字型にレイアウトされる。1回の充電での航続は、最大で234km(WLTP計測)を確保した。充電は、出力11kWのチャージャーを使って3時間半だ。出力50kWの急速充電ステーションなら、35分でバッテリーの80%の容量を充電できる。

2001年以来のMINIの英国生産台数は500万台以上

MINIは英国のオックスフォードだけでなく、スウィンドンにも工場を持つ。スウィンドン工場では主に、MINIのボディパネルを生産しており、オックスフォード工場で最終組み立てが行われている。2001年以来、MINIは英国で500万台以上を生産してきた。過去20年間、オックスフォードとスウィンドンの両工場はMINIの生産をより持続可能にする上で重要な役割を果たしており、CO2排出量をさらに削減するというBMWグループの戦略に不可欠という。

BMWグループは2030年代初頭までに、MINIをBMWグループ内で最初のフルEVブランドに変える計画だ。早ければ2025年、内燃エンジン搭載モデルの導入を最後とし、以降はフルEVのみを販売する。2027年までに、フルEVをMINIの販売の50%以上とすることを目指しており、2030年代初頭までに、すべてのMINIラインナップをフルEVとする計画だ。

BMWグループの取締役会のオリバー・ツィプセ会長は、2007年から2008年まで、MINIの英国オックスフォード工場の生産責任者だった。オリバー・ツィプセ会長は、今回のMINIの生産開始20周年にあたり、「オックスフォードで過ごした時の思い出は、今でもとても大切。MINIブランドの世界の中心となるマザー工場で、魅力的で情熱的な人々と一緒に仕事をすることは、本当に楽しい時間だった」と語っている。

《森脇稔》

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