RVブームを牽引した三菱 パジェロ と兄弟車たち【懐かしのカーカタログ】

三菱パジェロ・2代目ショート
三菱パジェロ・2代目ショート全 8 枚

惜しまれながらも2019年に日本での生産を終了した三菱『パジェロ』。一時代を築いたパジェロとその兄弟車たちには、今見てもキラリと光るものがある。代表的なモデルをカタログで振り返ってみたい。

パジェロ(2代目)

三菱パジェロ・2代目ロング三菱パジェロ・2代目ロング
歴代『パジェロ』でもっとも高い人気を集めたのが、1991年に登場したこの2代目。92年、93年のダカールラリー総合優勝も注目を集めた。初代同様ラダーフレームを採用、スーパーセレクト4WDと呼ぶ、ビスカスカップリングとシンクロフリーホイールデフ(フロント)を組み合わせ“2H”を設定、走行中の2WD/4WDの切り替えを可能としたものだった。

三菱パジェロ・2代目・エボリューション三菱パジェロ・2代目・エボリューション
ボディタイプは多彩に設定され、ショートボディではメタルトップ、同ワイド、Jトップ(セミオープン)、ロングにはミッドルーフ、同ワイド、キックアップルーフを用意。’97年にはダカールラリーのベース車(市販改造クラス)のエボリューションが2500台限定でリリースされた。

パジェロ・ミニ(1994年)

三菱パジェロミニ・初代三菱パジェロミニ・初代
折からのRVブームの中、本格4WD『パジェロ』のイメージを巧みに軽自動車サイズに落とし込んで生まれたのが『パジェロミニ』だった。同じ軽のスズキ『ジムニー』のライバル車だったが、較べると、オリジナルの『パジェロ』同様によりモダンで乗用車的だったのが特徴。

三菱パジェロミニ・2代目三菱パジェロミニ・2代目
とはいえイージーセレクト4WD(シンクロ機構付きトランスファー+フリーホイールクラッチ機構付きフロントデフ)により、操作性と走破性を両立。津際エンジンは4気筒で20バルブDOHCターボも設定。98年には軽規格の拡大にあわせ2代目に進化、この時にボディサイズ(全幅1395mm弥印1475mm)が拡大されたほか、ホイールベースも2200mmから2280mmに伸ばされた。

パジェロJr(1995年)

三菱パジェロJr三菱パジェロJr
オリジナルの『パジェロ』と軽自動車の『パジェロミニ』の間のスモールクラスに投入されたのがこの『パジェロJr』。ご存知のとおりその実態は『パジェロミニ』の拡幅版で、全幅は寸法上は1545mmとし、オーバーフェンダーを張り出させたグッドスタンスを実現。

ベースとなった初代『パジェロミニ』に対し、トレッドは前後とも+120mmの設定(ZRーII同士の比較)。ただし最小回転半径は4.9m(“ミニ”は4.8m)を確保していた。搭載エンジンは4気筒の1.1リットル、イージーセレクト4WDを採用、5速MTまたは3速ATは専用のリファインを受けた。

パジェロイオ(1998年)

三菱パジェロiO・3ドア三菱パジェロiO・3ドア
ポジションは『パジェロJr』の後継車種だったが、まったくの新設計として誕生したのがこの『パジェロイオ』だった。『パジェロピニン』など、ヨーロッパではピニンファリーナが生産を担当したグローバルなモデルでもあった。当初は3ドアが登場、追って5ドアが加わり、最終的にはこの5ドアが残された。

日本仕様の搭載エンジンは1.8リットルのガソリン、駆動方式はスーパーセレクト4WDーiと呼ぶ、ビスカスカップリングを採用す、2Hと4H、さらに直結4WDモードのハイとローの2スピードが選べる設定。

三菱パジェロiO・5ドア三菱パジェロiO・5ドア

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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