超ロングライフで4世代・50年、歴代「ジムニー」を振り返る【懐かしのカーカタログ】

歴代のスズキ ジムニー
歴代のスズキ ジムニー全 15 枚

2020年が50周年の年だったスズキ『ジムニー』。現行モデルは2018年の登場ながら、未だ納車待ちが続くほどの人気モデルとなっている。その“源泉”を歴代ジムニーのカタログから読み解く。

初代(LJ10/LJ20/SJ10/SJ20)

スズキ ジムニー 初代(LJ20)スズキ ジムニー 初代(LJ20)
記念すべき初代は空冷2気筒2サイクル359ccエンジン搭載のLJ10(1970年)だったが、本格的ラダーフレーム、前後リーフリジッドサスペンション、高低2段のトランスファーなど“正統派4×4”のメカニズムを採用していた。次いでLJ20(1972年)ではエンジンが水冷化、スチールボディのバンの設定、フロントグリルの縦8本スリット化なども。

スズキ ジムニー 初代(SJ20)スズキ ジムニー 初代(SJ20)
後期型ではスペアタイヤを車外に移している。SJ20(1976年)は軽自動車規格改正にあわせ550cc化。以降、トレッド拡大、ヘッドランプの位置変更、サイドウインドゥ拡大、ウインドウォッシャーの電動化なども。SJ20(1977年)は通称“ジムニー8”と呼ばれた4気筒797ccエンジン搭載の世界戦略車だった。

2代目(SJ30/SJ40/SJ40T/JA51/JA71/JA11/JA12/JA22)

スズキ ジムニー 2代目(SJ30)スズキ ジムニー 2代目(SJ30)
1981年に初のフルモデルチェンジを実施。JB23/JB33の登場まで実に17年も続いたのがこの2世代目。ハーフメタルドアなど4タイプ5機種で登場し、角型鋼管フレームをクロスメンバーで補強したラダーフレーム、前後半楕円リーフスプリング、240mmの最低地上高などで登場。82年には4サイクル1000ccエンジン、ロングホイールベースのピックアップが登場。

スズキ ジムニー 2代目(SJ40)スズキ ジムニー 2代目(SJ40)
さらに84年には1300ccの登場ほか、軽は86年には550ccターボ、90年には660ccに。95年には初代のイメージの丸型ウインカー採用を始め、コイルスプリング化、軽の乗用車仕様の設定、2輪/4輪駆動の切り替えが可能なドライブアクション4×4の採用なども。『アルトワークス』『カプチーノ』と共通のインタークーラーターボ付きツインカム12バルブも搭載した。

3代目(JB23/JB33/JB34)

スズキ ジムニー 3代目(JB23)スズキ ジムニー 3代目(JB23)
大きなイメージチェンジを果たしたのがこの3代目。ボディタイプは軽量衝撃吸収ボディの3ドアのハードトップ1タイプとなり、すべて5ナンバー登録の乗用車に。折り畳むとフラットになる後席を採用し、室内の快適性も向上。

スズキ ジムニー 3代目(JB42)スズキ ジムニー 3代目(JB42)
ラダーフレーム構造は踏襲、アプローチ/デパーチャーアングルは歴代モデル中で最良の数値であるなど、走破性の高さは確保されていた。2002年には1328cc搭載モデルの車名が「シエラ」に。このモデルも意外にも20年の長いライフを誇った。

4代目(JB64/JB74)

スズキ ジムニー 4代目(JB64)スズキ ジムニー 4代目(JB64)
2018年に登場した現行モデルがこの4代目。ラダーフレーム、FRレイアウト、副変速機付きパートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式サスペンションなど伝統のデザインを踏襲。エンジンは専用チューニングの660ccターボと新開発の1.5リットルを搭載。“ヘリテージ”を大事にしたスクエアなスタイリングも特徴だ。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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