ブガッティ、究極のワンオフ発表…「エルメスを着た シロン」

エルメスのハンドバッグの「クレ」と呼ばれるクリーム色のレザーがモチーフ

インテリアのほとんどの素材がエルメス製

8.0リットルW16気筒ターボは最大出力1500hp

ブガッティ・シロン のワンオフモデル「Chiron habille par Hermes」
ブガッティ・シロン のワンオフモデル「Chiron habille par Hermes」全 16 枚

ブガッティは5月11日、『シロン』(Bugatti Chiron)をベースにしたワンオフモデルを発表した。

このワンオフモデルは、米国在住の起業家で不動産投資家のマニー・コシュビン氏のために作られた1台だ。「Chiron habille par Hermes」(エルメスを着たシロン)と命名された。エルメスの3代目、エミール・モーリス・エルメスが1923年に発表したバッグ、「ブガッティ」を原点とするフランスの2つのブランドの協力関係を示す1台になるという。

コシュビン氏は、この特別なシロンのオーダーにあたって、フランス・パリのエルメス本社を2度訪問して、デザインやインテリアの詳細を打ち合わせたり、進捗状況を確認したりした。コシュビン氏は、エルメスのチームとブガッティのデザイナーとの間で、何百通ものメールをやり取りし、自身のイメージを反映させたワンオフモデルを完成させたという。

エルメスのハンドバッグの「クレ」と呼ばれるクリーム色のレザーがモチーフ

ワンオフモデルでは、ブガッティのハイパースポーツカーのシロンに、あらゆる面で個性的であることが求められた。それは、エクステリアカラー、インテリアデザイン、ユニークなディテールなど。ブガッティとエルメスのチームは、カスタムカラーやファブリックなどの素材をワンオフモデルに適用するために、情熱を持って取り組んだという。

ワンオフモデルでは、エルメスのハンドバッグで有名になった「クレ」と呼ばれるクリーム色のレザーをモチーフに、クリーム色でシロンのエクステリアを包み込んだ。多くのシロンが、コントラストのために2つのメインカラーでエクステリアを構成するが、このワンオフモデルは、クリーム1色のエクステリアカラーを採用している。

メインのエクステリアカラーに加えて、リアバンパー、メッシュカバー、トリムパーツ、「クラシック」と呼ばれるアルミホイールも、クリーム色で仕上げられた。さらに、フランス・パリのエルメスブランドのシグネチャー、「H」のモノグラムでカスタマイズされたフロントグリル、クラシックな「クルベット」モチーフなど、専用デザインが数多く採用された。このクルベットのデザインは、馬のスケッチが特長だ。コシュビン氏が、シロンの1500psのパワーを強調するために選択したという。ブガッティ・シロン のワンオフモデル「Chiron habille par Hermes」ブガッティ・シロン のワンオフモデル「Chiron habille par Hermes」

インテリアのほとんどの素材がエルメス製

さらに、オプションの「スカイビュー」ガラスルーフが装備されており、運転席と助手席の上に2つの固定ガラスパネルを追加した。イタリアンレッド仕上げのブレーキキャリパーとアルミ仕上げのドアシルも採用されている。

インテリアに使用されているほとんどの素材は、エルメスによって作られている。シート、ミドルコンソール、インナーシグネチャーライン、ルーフ、リアパネルなどは、クレと呼ばれるクリーム色のレザー仕上げ。センターコンソール、ダッシュボード、その他のインテリア部分の「エクリュ」レザーが、クリーム色のレザーとコーディネートされた。カーペットは、ベージュ色で仕上げられている。

また、クルベットのデザインで装飾されたオリジナルのエルメス素材が、インテリアのセンターコンソールプレート、センターコンソールトレイ、ドアカードに用いられている。ブガッティ・シロン のワンオフモデル「Chiron habille par Hermes」ブガッティ・シロン のワンオフモデル「Chiron habille par Hermes」

8.0リットルW16気筒ターボは最大出力1500hp

ミッドシップに搭載される8.0リットルW16気筒+4ターボは、2ステージターボ化されており、最大出力1500hp/6700rpm、最大トルク163kgm/2000-6000rpmを引き出す。先代の『ヴェイロン』の最大出力1200hp、最大トルク153kgmに対して、300hp、10kgm強化された。

トランスミッションは7速デュアルクラッチ「DSG」で、駆動方式は4WDだ。0~100km/h加速2.5秒、最高速420km/h(リミッター作動)という世界最高峰の性能を備えている。

《森脇稔》

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