『コロナ』に始まったBピラーも窓枠もない「ハードトップ」【懐かしのカーカタログ】

トヨペット・コロナ
トヨペット・コロナ全 6 枚

1960年代の終わりから70年代にかけて、日本のクルマがみるみる近代化し始めた頃に登場したのがBピラーも窓枠ももたない“ハードトップ”。その第一号車が、トヨペット(当時)『コロナ』だった。

トヨペット・コロナ・ハードトップ(1965年)

トヨペット・コロナトヨペット・コロナ
1964年登場の“アローライン”のニックネームで呼ばれた3代目『コロナ』のバリエーションとして登場。カタログには“日本初のハードトップ。イキでシックなパーソナル・カー”と謳われている。

1.5リットルのほかにセダン系にはない1.6リットルの90psのSUツインキャブを設定。このクルマをベースに1.6リットルDOHC(ヘッドはヤマハ発動機製)搭載の『トヨタ1600GT』も登場。

トヨペット・コロナ・マークII(1968年)

トヨペット・コロナ・マークIIトヨペット・コロナ・マークII
後に『マークII』として名が広まったが、初代は『コロナ』の上級バージョンとして登場。

セダン、ワゴンはもちろん、バンやピックアップトラック(シングル、ダブルキャブ)まで用意があった。写真は登場時のものとフェイスリフトし、1.6リットルが1.7リットル化された時のもの。

トヨペット・クラウン(1968年)

トヨペット・クラウントヨペット・クラウン
パッセンジャーカーのトップモデルだった『クラウン』の3代目の時代に、よりオーナーカー色を強めたモデルとして登場したのがこの2ドアハードトップ。写真はツインキャブ仕様のM型6気筒エンジン搭載の“SL”で、当時の価格は120万円。オプションでレザートップが用意されていた。

“4ドアピラードハードトップ”が設定されたのは次の次、5世代目『クラウン』から。

トヨタ・カリーナ(1972年)

トヨタ・カリーナトヨタ・カリーナ
1970年12月登場の『カリーナ』は、当時の『カローラ』と『コロナ』の中間に位置付けられたモデルで、セダンが(『セリカ』とともに)登場、追って72年12月に追加されたのがこのハードトップ。4代目の『コロナ・ハードトップ』とは何とドアパネルを共用。

写真のカタログは’74年10月のマイナーチェンジ後のモデルで、インパネはOKモニター付きで、初期型とは異なるデザインを採用。

トヨタ・カローラ(1974年)

トヨタ・カローラトヨタ・カローラ
1974年に登場した3代目『カローラ』に、それまでのクーペに代わり設定されたのがこのハードトップ。少しややこしいが兄弟車の『スプリンター』には当初クーペのみでハードトップの用意はなかったが、後にハードトップが加わり『カローラ』にもクーペが設定された。

写真のカタログは当時のカローラ店で配布されていた総合カタログで、他に『セリカ』や取り扱い車種の『タウンエース』のバンとワゴンなども載っている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る