ポルシェ、サウンドアプリ開発…ドライバーの気分に最適な音楽を車両が作り出す

車両の動きに合わせて音楽が生み出される

「PCM」への車載化とスマホアプリの両方が可能

クラウドでのリアルタイムのサウンド開発とオンラインでの音楽の共有も視野に

ポルシェの「サウンドトラックマイライフ」のイメージ
ポルシェの「サウンドトラックマイライフ」のイメージ全 8 枚

ポルシェ(Porsche)は6月18日、車内で革新的な音楽体験を可能にするアプリ「サウンドトラックマイライフ」のプロトタイプを開発した、と発表した。

【画像全8枚】

サウンドトラックマイライフは、ポルシェのドライバーに革新的な音楽体験を届けることを狙う。運転スタイルに合わせたアダプティブサウンドとなり、ステアリングホイールを握っているドライバーの気分に最適な音楽を作り出すという。

例えば、SUVの『マカン』が米国ロサンゼルスの信号待ちで停車中、信号が緑色に変わると、マカンに合うサウンドが車内で再生される。左折後、空いた道路をマカンは加速し、次の赤信号でブレーキをかけるまで、空想科学小説の映画で帝国軍が行進しているような音楽が届けられる。ポルシェによると、マカンがその動きによって、この音楽を生み出しているという。

車両の動きに合わせて音楽が生み出される

ドライバーはまず、基本的な音楽ムードとして、特定の走行状態のために開発されたサウンドトラックを選択する。ソフトウェアは事前にプログラムされた音楽にアクセスし、加速度に応じて音楽の再生速度を調整する。

サウンドトラックマイライフのテクノロジーパートナーには、米国ロサンゼルスを拠点に活動するドイツの映画音楽作曲家、ボリス・サルコウ氏を起用した。現在、サルコウ氏はサウンドトラックマイライフの開発の責任者の1人となっている。

サウンドトラックマイライフで重要なのは、すべての場所で同じ音を組み合わせるのではなく、オフィスへの毎日の通勤時などに、スピーカーから出る音を毎回変えることだ。ドライバーにとっては、まったく同じサウンドはなく、毎回新しいエキサイティングなサウンドトラックを体験できるという。

「PCM」への車載化とスマホアプリの両方が可能

現在、サウンドトラックマイライフのプロトタイプは、スマートフォン向けアプリが存在する。アプリの正式バージョンが、「ポルシェ・コミュニケーション・マネージメントシステム(PCM)」に組み込まれるかどうか、まだ決定されていないが、ポルシェによると、車載化とスマホアプリの両方が可能という。

サウンドトラックマイライフは将来的に、アプリをジオフェンスと組み合わせたり、特定の場所をロックまたはロック解除したりすることも可能。たとえば、特別なサウンドトラックは、ロサンゼルスやアルピーヌ峠だけで利用できるという。

サウンドトラックマイライフの正式バージョンのリリースは、現時点では計画されていない。しかし、コアとなるアルゴリズムは準備が整っており、現在はアーティストとの協力の実現が重視されているという。ポルシェはアーティストと協力して、走行状態や風景に適したサウンドトラックを制作する方針。たとえば、田舎道、夜間、都市などのシーンに合う音楽が挙げられる。人工知能(AI)の活用は、人とその創造性に焦点を当てるために、意図的に避けているという。

クラウドでのリアルタイムのサウンド開発とオンラインでの音楽の共有も視野に

テクノロジーが進化するにつれて、サウンドトラックマイライフは将来、ドライバーの気分を検出し、それに合わせて音楽を調整することも想定している。クラウドでのリアルタイムのサウンド開発と、オンラインでの音楽の共有も視野に入れている。

ポルシェデジタルのプロダクトオーナーで、サウンドトラックマイライフの開発を統括するノーマン・フリーデンバーガー氏は、「この新しいテクノロジーは、パーソナライズされたプレイリストを再生したり、既存の音楽のテンポとピッチを車の速度に合わせて調整したりするものではない。ドライブ中のさまざまな音などから、ひとりひとりのサウンド体験を作り出す。これは、リアルタイムで作られ、ドライバーごとに異なる音になる」と語っている。

《森脇稔》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 40系アルファード・ヴェルファイア用「ジュエルヘッドランプULTRA」、OPアクションやLEDライトバー搭載
  2. 【BYD シーライオン6 AWD 新型試乗】ターボエンジン搭載、コスパ最高のプラグインハイブリッドSUV…中村孝仁
  3. スズキ『eスカイ』は“時代に残る一台”をめざす…8月の新型車記事ベスト5
  4. マツダ『CX-3』存続が確定! 12年ぶり刷新へ、2027年登場の次期型デザインを大予想
  5. 軽キャンピングカーキット「ネクストキャンパー」、名古屋市のふるさと納税返礼品に採用
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. 居眠り・脇見を監視、「DMS」を義務化…乗用車は2031年から、バス・トラックではすでに普及
  3. ホンダの交換式電池、建設現場で実証…高さ385mの「トーチタワー」
  4. 電動車は誰が最後まで面倒を見るのか…KPMGコンサルティング プリンシパル 轟木光 氏[インタビュー]
  5. BYD12万人の技術力と日本市場への本気度、補助金逆風下「ラッコ」の戦略とは…BYD Auto Japan 東福寺厚樹 代表取締役社長[インタビュー]
ランキングをもっと見る