ボルボカーズ、『XC90』後継車をEVで提案…新デザイン言語を導入

EV専用プラットフォームによるフラットフロア

伝統的なフロントグリルは盾のような構造に変更

大型の15インチタッチディスプレイ

自動運転用のLiDARセンサーをルーフに組み込む

ボルボ・コンセプト・リチャージ
ボルボ・コンセプト・リチャージ全 9 枚

ボルボカーズは6月30日、コンセプトカーのボルボ『コンセプト・リチャージ』(Volvo Concept Recharge)を欧州で発表した。『XC90』の後継車となる次世代EVを提案している。

「リチャージ」は、ボルボカーズのEVに付される名称だ。市販モデルとしては、SUVの『XC40リチャージ』、そのSUVクーペ版の『C40リチャージ』がラインナップされている。

EV専用プラットフォームによるフラットフロア

ボルボの第1世代のEVは、内燃エンジン搭載車とフロアを共有していた。バッテリーパックと内燃エンジンの両方を搭載できるプロポーションとスペースのバランスが求められたという。

次世代の全く新しい電動化専用技術をベースにした最初の電動SUVでは、コンセプト・リチャージで示したしたように、EV専用プラットフォームによるフラットフロアを備えている。エンジンを搭載せず、フラットなフロアの下にバッテリーパックを配置することにより、ホイールベースを延長し、ホイールサイズを拡大した。その結果、オーバーハングが短くなり、フロントシートの間に大きな収納スペースを設けるなど、室内空間が大幅に拡大したという。ボルボ・コンセプト・リチャージボルボ・コンセプト・リチャージ

コンセプト・リチャージでは、『XC40』、『XC60』、XC90で定評のある高いアイポイントを維持しながら、シートの位置を変更し、屋根のデザインを最適化し、ボンネットの高さを下げることに成功した。このアプローチが、一般的なSUVと比較して、エアロダイナミクス性能を向上させ、航続を延ばすことにつながるという。

伝統的なフロントグリルは盾のような構造に変更

コンセプト・リチャージには、新しいボルボカーズのデザイン言語を導入している。 「less but better(より少なく、しかし、より良く)」というテーマを継続しながら、不要な要素を取り除き、残ったものは高精度な平面加工で処理されている。

伝統的なフロントグリルは、盾のような構造に置き換えられ、ボルボカーズの「トール・ハンマー」ヘッドライトのデザインに新たな解釈を取り入れた。このヘッドライトには、最新のHDテクノロジーを導入したピュアグラフィックが採用され、夜間になると必要に応じてメインランプユニットが現れる。

縦型のテールランプは、ボルボカーズのデザインの伝統を踏襲するものだ。車両全体のエアロダイナミクス性能を引き上げるために、高速走行時に効果を発揮するスポイラーが採用されている。ボルボ・コンセプト・リチャージボルボ・コンセプト・リチャージ

大型の15インチタッチディスプレイ

ボルボカーズの新しいデザイン言語は、コンセプト・リチャージのインテリアにも反映された。フラットなフロアは、車内のすべての乗員に、より広いスペースとより快適なシート位置を提供する、と自負する。

ボルボカーズの次世代のコネクテッドインフォテインメントシステムとして、大型の15インチタッチディスプレイを採用する。これが、コンセプト・リチャージのユーザーエクスペリエンスの中心として機能する。論理的で直感的に使用できるように設計された。

最新のインフォテインメント技術は、スカンジナビアデザインのもうひとつの特長のクリーンなラインと、持続可能な天然素材をキャビン内に広く使用することと密接に関係している。これにより、コンセプト リチャージは、スカンジナビアのリビングルームの雰囲気を演出しているという。ボルボ・コンセプト・リチャージボルボ・コンセプト・リチャージ

自動運転用のLiDARセンサーをルーフに組み込む

コンセプト リチャージには、ルミナーのLiDARセンサーを採用する。LiDARセンサーは車両周囲のデータを収集するために、ルーフに組み込まれた。LiDARセンサーから得られた情報は、継続的かつ迅速に車両の改良を行い、安全性を向上させるために利用される。

ボルボカーズの次世代のフラッグシップ電動SUVには、業界をリードする安全技術が標準装備され、自動車の安全性に新たな基準を設けることで、より多くの人命を救うことができるという。ルミナーが開発したLiDARを含むセンサーと、エヌビディアの「NVIDIA DRIVE Orin」システム・オン・チップを搭載した自動運転用コンピュータを標準装備する。

ボルボカーズは、この新しいハードウェアと、ボルボカーズ、Zenseact、ルミナーによる次世代の衝突回避技術向けソフトウェアを組み合わせることにより、新しい安全パッケージが死亡重症事故のみならず、事故そのものを減らせる、としている。

《森脇稔》

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