日産 アリア の米国発売は2022年、ベース価格は4万ドル…シカゴモーターショー2021に出品予定

プロパイロットなどのセンサーをフロントパネル内に

蓄電容量65kWhと90kWhの2種類のバッテリー

1回の充電の航続は最大610km

日産 アリア
日産 アリア全 12 枚

日産自動車の米国部門は7月12日、新型EVの『アリア』(Nissan Ariya)を7月15日に開幕するシカゴモーターショー2021において、米国初公開すると発表した。米国市場では2022年、およそ4万ドル(約443万円)からの価格で発売される予定だ。

プロパイロットなどのセンサーをフロントパネル内に

アリアは、シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」をデザインに反映させているという。スリーク、シック、シームレスというキーワードを用いて、アリアの先進技術やコネクテッド技術のイメージをデザインで伝えることを目指した。

モーター駆動のEVは、ガソリンエンジン車で必要だったエンジンルームの冷却が不要となる。そこで、アリアのグリル部分はスモークがかったパネルでカバーされ、その中に日本の伝統的な組子パターンが立体的に表現された。パネルは内部に配置されたプロパイロットなどの先進技術を支えるセンサー類を保護する役割を担うことから、日産は、「シールド」と呼ぶ。

このシールドの中心には、新しい日産を象徴する新たなブランドロゴが配され、LEDによって光る。4つのLEDを組み込んだヘッドライドは、薄型デザイン。日産のデザインシグネチャーの「Vモーション」は、白い光で表現され、ウインカー点灯時にはシーケンシャルウインカーとしても機能する。

蓄電容量65kWhと90kWhの2種類のバッテリー

アリアに搭載される新開発の電動パワートレインには、ニーズに合わせて2種類のバッテリーサイズと2種類の駆動方式をラインナップしている。

バッテリーサイズは、蓄電容量が65kWhと90kWhの2種類が用意される。このうち、65kWhバッテリー搭載モデルは、通勤や買い物などの日常的な使い方だけでなく、週末のドライブにも充分な航続を備える、と自負する。また、90kWhバッテリー搭載モデルはアリア最長の航続を備え、ロングドライブを楽しみたい顧客向けだという。

アリアの駆動方式には、2WDと新しい4輪制御技術の「e-4ORCE」を採用した4WDを設定する。e-4ORCEでは、前後に合計2基の電気モーターを搭載しており、それぞれのトルクを個別にコントロールすることができる。加速時のトラクション性能をはじめ、減速時には前後モーターそれぞれで回生量を調整し、ブレーキ時の車両の沈み込みを減少させるなど、車体の揺れを抑える制御を行う。

また、コーナリング時は、前後のトルク配分を適切に調整するとともに、4輪のブレーキを個別に制御する。これらの制御によって、雨天や雪道などさまざまな道路環境下においても、安全性を追求している。

1回の充電の航続は最大610km

新開発のEV専用プラットフォームは、重量物であるバッテリーを車体中央に配置し、低重心かつ前後の重量配分が均等になるように設計した。また、バッテリーケース内にクロスメンバーを配し、フロアトンネルがないフラットなフロアによって、高い剛性を追求している。組み合わされるサスペンション部品も、高剛性な部品を使用した。

アリアには、「e-Pedal」を搭載する。これにより、アクセルペダルの踏み加減を調整するだけで発進、加速、減速をコントロールすることができるという。

新開発のEVパワートレインは、新しいモーターによって、高速巡行時の消費電力を低減させることを目指した。2WDの90kWhバッテリー搭載モデルの場合、1回の充電の航続は最大610km(WLTCモードによる日産測定値)を可能にする。

また、アリアは、最大出力130kWの急速充電に対応する。バッテリーの温度を一定に保つ水冷式の温度調節システムを採用し、30分の急速充電で最大375kmの航続分を充電することが可能、としている。

《森脇稔》

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