VW初のフル電動SUVクーペ、『ID.5 GTX』…IAAモビリティ2021で発表へ

電動SUVの『ID.4』のクーペ版に位置づけ

LEDマトリックスヘッドライト「IQ.Light」採用

1回の充電での航続は497kmに

フォルクスワーゲン ID.5 GTX のプロトタイプ
フォルクスワーゲン ID.5 GTX のプロトタイプ全 8 枚

フォルクスワーゲンは、9月にドイツで開催される「IAAモビリティ2021」において、『ID.5 GTX』(Volkswagen ID.5 GTX)のプロトタイプを初公開する。8月6日、フォルクスワーゲンが発表した。

電動SUVの『ID.4』のクーペ版に位置づけ

ID.5 GTXは、フォルクスワーゲンブランド初のフル電動SUVクーペだ。フォルクスワーゲンの新世代EVの「ID.」ファミリーの中では、電動SUVの『ID.4』のクーペ版に位置づけられる。

また、「GTX」はパフォーマンスとデザインを重視し、「GTI」やプラグインハイブリッド車(PHV)の「GTE」と並んで、フォルクスワーゲンのEVのトップパフォーマンスモデルに位置付けられる。ID.5 GTXは、すでに欧州で発表されているID.4 GTXに続く、GTX第2弾モデルとなる。

ID.5 GTXは、フォルクスワーゲングループの新世代EV向け車台「MEB」をベースに、デュアルモーター4WDシステムを搭載する。フル電動SUVクーペとして、エレガントなデザインと強力なツインモーター+4WDを採用しているのが特長だ。また、ID.5 GTXはフルコネクテッドEVを標榜しており、無線でソフトウェア更新を受信できるという。車両が他車やインフラと通信を行う「Car2X」テクノロジーも搭載している。フォルクスワーゲン ID.5 GTX のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.5 GTX のプロトタイプ

LEDマトリックスヘッドライト「IQ.Light」採用

ID.5 GTXは、エレガントさやスポーティさを追求する。短いオーバーハングと大きなホイールがその強い特徴を際立たせているという。

フロントには、インテリジェントに制御されたハイビームを可能にする「IQ.Light」と呼ばれるLEDマトリックスヘッドライトが採用された。フロントグリルには、ライトストリップを装備する。フロントバンパーのグリルは、ハニカムパターンとした。

フラットに傾斜したAピラーは、ルーフラインにエレガントな流れを与える、と自負する。リアには、ワイド感を強調するライトストリップを装備した。3DデザインのLEDテールライトによって、高級感を追求している。フォルクスワーゲン ID.5 GTX のプロトタイプフォルクスワーゲン ID.5 GTX のプロトタイプ

1回の充電での航続は497kmに

ID.5 GTXでは、フロントアクスルとリアアクスルの両方に電気モーターを搭載する。このツインモーター+4WDにより、強力な走行性能、優れたトラクション、スポーティなハンドリングを実現している、と自負する。

すでに欧州で発表されているID.4 GTXの場合、リアアクスルのモーターに加えて、フロントアクスルにもモーターを搭載する。ツインモーターは合計で、299hpのパワーを引き出す。

ID.4 GTXの駆動方式は、ID.シリーズ初の4WD。299hpのツインモーターとインテリジェントに制御されたAWDの組み合わせにより、ID.4 GTXは、0~100km/h加速6.2秒の性能を発揮する。最高速はリミッターにより、180km/hに制限される。フロントのモーターは、強力なトラクションが必要な場合などに、瞬時に作動する。走行モードの「トラクション」を選択した場合、常時AWDになる。

ID.5 GTXでは、前後アクスルの間に大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載する。1回の充電での航続は、497kmを可能にしているという。

ID.5 GTXが2022年、欧州のディーラーに到着すると、スポーティなGTXブランドの2番目のモデルとなる。2030年までに、フォルクスワーゲングループは自動車1台あたりのCO2排出量を30%削減することを目標に掲げる。フォルクスワーゲングループは2030年までに、新車販売の50%をEVにする計画だ。欧州では同年までに、新車販売の70%をEVにすることを目指す。2040年には、世界の主要市場の新車のほぼ100%がゼロエミッションになると予想する。遅くとも2050年までに、フォルクスワーゲングループは完全にカーボンニュートラルに移行する予定、としている。
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《森脇稔》

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