トヨタ、「ジオフェンス」の仕組みを導入---レクサス NX 新型から 山本CPIOが説明

レクサス NX 新型のPHV「NX 450h+」
レクサス NX 新型のPHV「NX 450h+」全 4 枚
トヨタ自動車のチーフ・プロダクト・インテグレーション・オフィサー(CPIO)を務める山本圭司執行役員は8月25日、オンラインで同社のソフトウェアとコネクティッドの取り組みに関するメディア向けの説明会を開いた。

このなかで山本氏は、今秋に全面改良して発売するレクサスのSUV『NX』の新モデルは、トヨタの「マルチメディサービスとコネクティッドサービスを4年ぶりにフルモデルチェンジする機会にもなる」と指摘した。そのうえで、地図情報を利用してクルマの運転状況などを制御する「ジオフェンス」という考え方の技術を採用すると明らかにした。

ジオフェンスはジオグラフィー(地図)とフェンス(境界)を組み合わせた用語で、山本氏は「ナビゲーション技術とクラウド技術を足し合わせることにより、地図情報に基づいてリアルタイムで(動力源などを)制御すること」と説明している。自動車では例えば、一定の時間帯に一定の市街地ではEV(電気自動車)の走行しかできないといった規制がある場合、ハイブリッド車(HEV)をEVモードに自動制御して規制に適合させるなどの活用が考えられている。

それによって一定のEV走行が可能なHEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)でも、EV以外は締め出される規制区域での利用ができるようになる。将来、エンジン車が全面禁止になれば使えないものの、過渡期的に環境負荷を低減できる現実的な解となる。

山本氏は本格的なジオフェンス技術について、「近い将来に商品化していく」と表明したうえで、新型NXでは「それに先立ち、場所もしくは時間に応じたHEV制御の賢い切り換えというのは、仕組みとして織り込んでいる」と述べた。詳細は示していないものの、この新機能が注目される。なお、新型NXはレクサスとしては初のPHEVモデルも設定している。ジオフェンス技術

《池原照雄》

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