自動車がどんな進化をしても…冷却システムは必要不可欠&重要

『自動車用エンジンの冷却技術』
『自動車用エンジンの冷却技術』全 1 枚

『自動車用エンジンの冷却技術』
著者:橋本武夫
発行:グランプリ出版
定価:2420円
ISBN978-4-87687-384-5

自動車の動力源であるエンジンやモーター、バッテリーに必要不可欠であり、ますます重要性が高まる冷却装置について、その基本を解説した書籍が本書である。

どんなにエンジンの改善が進み、新システムが採用されても、使用される地域や、高速走行、渋滞走行等のさまざまな走行条件において、それらを適温に保ち、支障が出ない冷却システムは必要不可欠だ。それは例えエンジンのないEVであってもインバーターやモーターなど発熱量の多いシステムを搭載しているからには、その冷却は必須だ。

そこで本書ではまずエンジン(とEV、FCV)がなぜ熱を生むのか、それに対してどのような方法を用いて冷却するのか、また、冷却しすぎないためにはどのようにしているのかという初歩的な解説から始まり、次の章ではそうしたシステムに対する冷却系メカニズムを説明することで、それぞれの役割が簡潔に計算式や図表などを用いて述べられている。

著者である橋本武夫氏は、富士精密工業、プリンス自動車、日産自動車において一貫して車両冷却・熱外実験に従事されており、最後の章では「オーバーヒートのその対策の変遷」と題され、日産プリンス『ロイヤル』の冷却に関してや、『R382』のようなレーシングマシンの冷却に関してのエピソードが添えられているのは面白い。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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