ケータハム『SEVEN 170』、日本の軽自動車規格に準拠…スズキ製660ccターボ搭載

VTホールディングスがケータハムを子会社化して最初のモデル

最小の『セブン』は全幅1470mmで車両重量は440kg

ロード志向の「170S」とサーキット志向の「170R」

ケータハム SEVEN 170
ケータハム SEVEN 170全 8 枚

英国のケータハムカーズは9月23日、『SEVEN 170』(Caterham Seven 170)を発表した。ケータハム史上、最軽量の量産車になる。

VTホールディングスがケータハムを子会社化して最初のモデル

ケータハムカーズ・ジャパンの親会社であり、日本に本社を置く自動車グループのVTホールディングスは2021年4月1日、英国のケータハムカーズの株式を取得し、連結子会社化した。ケータハムカーズを所有してきたマレーシアの投資家グループから、従来より日本国内のインポーターとして安定的な取引を行っているVTホールディングスに対して、ケータハムビジネスの継承について要請があり、協議を重ねた結果、子会社化を決定した。

VTホールディングスは、すでに英国へ進出し、英国におけるビジネス経験を積んでいる。さらに、「ブレグジット」に関して英国とEUの間で合意に達し、その状況に一定の見通しが立ったことも、VTホールディングスがケータハムカーズの株式を取得し、連結子会社化する理由となった。

VTホールディングスがケータハムカーズを子会社化してから、最初に発売されるモデルとなるのがSEVEN 170だ。

最小の『セブン』は全幅1470mmで車両重量は440kg

SEVEN 170は、2014年12月に発売された『SEVEN 160』の後継モデルとなり、日本の軽自動車の規格に準拠しているのが特長。SEVEN 170は、現在生産されているケータハムブランドの最軽量モデルになる。それだけでなく、全幅は1470mmで、現行モデルよりも105mmスリムとなり、最小の『セブン』でもある。

初期のセブンのパイオニア精神を守り、簡素化と軽量化を実現するために、SEVEN 170の車両重量は440kg(オプション装備による最軽量乾燥重量)とした。スズキ製の排気量660ccのガソリンターボエンジンは、最大出力85ps、最大トルク11.8kgmを発生する。155/65R14サイズのタイヤと、ライブリアアクスルサスペンションを組み合わせる。

簡素化と軽量化は、CO2排出量の削減に貢献する。0~100km/h加速は6.9秒、最高速は160km/hを超える。SEVEN 170は「ULEZ」と「Euro 6」の両方の排出ガス基準に適合したケータハム史上、最も環境に優しいモデルのひとつになるという。

ロード志向の「170S」とサーキット志向の「170R」

SEVEN 170は、従来型のSEVEN 160にはなかったいくつかの新機能を採用した。これには、新しいアルミホイール、リアのLEDライト、新ストライプデザインが含まれる。ロード志向の「170S」とサーキット志向の「170R」の2グレードから選択できる。

170Sは、よりロード志向のドライバー向けに、5速ギアボックス、ロードサスペンションパック、14インチ 「Juno」シルバーアロイ & ポリッシュドリップ + Avon「ZT7」タイヤ、フルウインドスクリーンソフトトップ&ドア(エアロスクリーンは未装備)、ブラックレザーシート、Momo製ステアリングホイールを標準装備する。

170Rは、従来のSEVEN 160では選択できなかった追加バリエーションとなり、5速ギアボックス、スポーツサスペンションパック、14インチ Junoブラックアロイ & ポリッシュドリップ + Avon ZT7 タイヤ、コンポジットレースシート、4点式レースハーネス、LSD、Momo製ステアリングホイール、カーボンダッシュボードを標準装備している。

ケータハムカーズのグラハム・マクドナルドCEOは、「SEVEN 170はアクセスしやすく、シンプルで、軽量スポーツカーを提供するというケータハムブランドの評判を高めるモデル。従来のSEVEN 160の優れた点はそのパフォーマンスと競争力のある価格だったが、SEVEN 170にはさらに多くの選択肢を追加した。SEVEN 160で選択できなかった170Rを含めることで、新旧両方の顧客に喜ばれる仕様になったと確信している」と語っている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ワゴンは“古くて新しい”…今、面白い車とは?
  2. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  3. 「戻せばOK」は通用しない! 現代チューニングの合法ルールとは~カスタムHOW TO~
  4. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
  5. ハーレーダビッドソン、横浜で交通安全パレード開催へ 先頭ライダーは魔裟斗
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る