スバル レヴォーグ が依然好調、スポーツワゴン人気に再燃の兆しか?

スバル・レヴォーグ
スバル・レヴォーグ全 8 枚

SUVやミニバンが人気の昨今、スポーツワゴンは押され気味だった。しかし、スバル『レヴォーグ』は好調をキープ。これを契機に人気再燃となるだろうか。

【画像全8枚】

走りと使い勝手、スタイリングが調和したレヴォーグ

北米市場を意識して大柄になった『レガシィツーリングワゴン』の後継として、2014年6月に送り出されたのがレヴォーグだ。そのフォルムは純然たるワゴンではなく、ワゴン風味の5ドアハッチバックとしている。

今風に言えば、ワゴンの使い勝手のよさとハッチバックのスタイリッシュさを兼ね備えたクロスオーバー4WDだった。その性格は、スポーツワゴンに限りなく近い。快適なキャビンに加え、ラゲッジルームの使い勝手も一級だ。しかもターボを搭載し、足まわりにもこだわっているから走りも軽やかである。

進歩的な安全装備でスバルのファン以外にも人気に

レヴォーグは気持ちいい走りを見せるだけでなく、アイサイトに代表される安全装備も進歩的だった。だからスバルのクルマづくりに共感するファンだけでなく他メーカーのセダンやワゴンに乗っている人たちも飛びついている。2代目レヴォーグは、ヒット作になった初代を洗練させた形で2020年10月に登場した。新型コロナウイルスや半導体不足に泣かされたが、最初の1年はコンスタントに月販3000台レベルを超えている。22年モデルでは2.4LのDOHCターボ搭載車も加わるから、さらに元気になるだろう。

20世紀末に人気だったステーションワゴンとスポーツワゴン

ステーションワゴンとスポーツワゴンは、20世紀の末に大ヒットした。週休2日制の定着に加え、オートキャンプやスキーなど、アウトドアレジャーのブームがワゴン人気を後押ししている。もちろん、火付け役となったのはスバルのレガシィツーリングワゴンだ。マルチに使え、4WDシステムにターボを組み合わせたから走りの実力も高かった。

レガシィを追って日産『アベニール』やトヨタ『カルディナ』が誕生し、上のクラスにも日産『ステージア』やカムリのワゴン版たるトヨタ『グラシア』、三菱『レグナム』などが登場する。下のコンパクトクラスもトヨタ『カローラ』や『カリブ』、日産『ウイングロード』、ホンダ『オルティア』、三菱『リベロ』など、百花繚乱だった。その多くが4WDシステムを組み込み、ターボ車も多かった。どのワゴンも安定して売れ、我が世の春を謳歌していたのだ。

21世紀初頭、ミニバン人気でワゴンは冬の時代へ

だが、21世紀を迎えると、ワゴンより使い勝手がよく、キャビンも広いミニバンに主役の座を奪われてしまう。

レガシィだけが健闘していたが、2009年春に登場した5代目で失速する。北米市場を意識してボディを大きくし、コストダウンを徹底したことがレガシィ離れを引き起こした。アメリカではヒットしたが、日本ではファンが離れていったのである。

レヴォーグに加えカローラツーリングも好評でワゴン復権か?

が、日本のユーザーがワゴンを嫌いになった訳ではないと思う。レヴォーグは安定して売れているし、19年9月に登場したトヨタ『カローラツーリング』はレヴォーグ以上に快調な売れ行きだ。

海外に目を向けても、メルセデスベンツやBMW、フォルクスワーゲンなどの輸入ワゴンは堅調に売れ、全体の25~30%がワゴンで占められている。こんな国は日本しかない。基本的に日本人はプラスアルファの魅力を持つワゴンと楽しいスポーツワゴンが好きなのである。デザインとメカニズムに光るものがあれば、ワゴン人気が再燃するかもしれない。

《片岡英明》

片岡英明

片岡英明│モータージャーナリスト 自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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