「帰りたい帰れない」国際線の予約停止で戸惑う海外駐在員[新聞ウォッチ]

外国からの入国が禁じられた東京国際空港(羽田。11月30日)
外国からの入国が禁じられた東京国際空港(羽田。11月30日)全 2 枚

人生100年であれば、75歳からは「第4幕」。そう考えて緊急事態宣言明けからも精力的にコンサートなどを開いて熱演する歌手の加藤登紀子さんの持ち歌の中に「帰りたい帰れない」というヒット曲がある。

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この年末、海外に進出する企業の間では、そんな歌のような複雑な気持ちの駐在員やその家族も少なくないようだ。

新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」に対する水際対策の一環として、国土交通省が、国内外の航空会社に12月末までの1か月間、日本着の全国際線について新規予約を停止するよう要請し、各社がこれに応じたそうだ。

きょうの各紙が1面トップで「日本到着便新規予約停止、年内、帰国者も対象」などとのタイトルで報じている。それによると、予約受け付けの停止要請は11月29日付で、日本航空や全日本空輸を傘下に持つANAホールディングス(HD)のほか、日本の空港に路線を持つすべての海外航空会社に実施。日航とANA HDは12月1日から、それぞれ新規予約を停止したという。

停止は帰国希望の日本人も対象となるため、予約を取っていなければ一時的に帰国できなくなる。きょうの朝日にも「突然の予約停止 困惑、駐在員『年末帰国のはずが』」として「出張中の社員がいる企業や、選手を派遣している競技団体などに戸惑いが広がっている」とも伝えている、

ただ、停止前日までに予約をしていれば、通常通り到着便に搭乗できるほか、国内空港が乗り継ぎ地点となる便は、措置の対象外。「危なかった。オミクロン株次第で、いつ日本に戻れるのかわからないし、精神的にもつらい」と、航空券を数日前に予約したばかりだったという韓国駐在の大手メーカーの社員のコメントなどを取り上げている。一難去ってまた一難、この年末も複雑な気持ちで新しい年を迎えなければならないのだろうか。

2021年12月2日付

●国際線の予約停止、航空各社、日本到着月末まで、オミクロン株対策(読売・1面)

ガソリンなお高止まり、産油国は増産慎重 背景に備蓄放出(朝日・7面)

●平均で賃上げ要求トヨタ労組廃止へ(朝日・7面)

●三菱ケミカル再編、石化・炭素事業分離「グループ企業50%削減」(毎日・7面)

●日鉄の反発招いたトヨタの読み違え(産経・10面)

●国内連日の感染確認、オミクロン株、ペルーから入国(東京・1面)

●ジェイテクト開発車載の蓄電池耐熱弱点克服(東京・7面)

●スズキ、軽も「つながる車」に、故障検知や機能更新遠隔で(日経・2面)

●トヨタ、執行役員全員留任(日経・17面)

国内新車販売14%減、11月、減産縮小、底打ちの兆し(日経・17面)

●リアル二刀流/ショータイム、流行語大賞も大谷旋風(日経・47面)

《福田俊之》

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