プジョー初の量産燃料電池車、航続は400km…生産開始

ベース車両のエキスパートはトヨタ向けにもOEM供給

水素の充填はおよそ3分

最大積載量は1000kg

プジョー eエキスパート・ハイドロジェン
プジョー eエキスパート・ハイドロジェン全 13 枚

プジョーは12月15日、ブランド初の量産燃料電池車の『eエキスパート・ハイドロジェン』(Peugeot e-Expert Hydrogen)の生産を開始した、と発表した。最初の1台は2021年内に、ミシュラングループに引き渡される予定だ。

写真:プジョー eエキスパート・ハイドロジェン

◆ベース車両のエキスパートはトヨタ向けにもOEM供給

eエキスパート・ハイドロジェンのベース車両は、プジョーの主力商用車のひとつ、『エキスパート』のEV、『eエキスパート』だ。プジョー・エキスパートは、兄弟車のシトロエン『ジャンピー』とともに、ステランティスのフランス・バランシエンヌ工場で生産されている。

また、プジョー・エキスパートは、2013年の半ばから、トヨタ向けに『プロエース』として、OEM供給されている。プロエースは前後にトヨタのエンブレムが装着されるほか、フロントバンパーやグリル、ヘッドライトのデザインも、プジョー・エキスパートとは異なる。プロエースには、EVの『プロエース・エレクトリック』も用意されている。

プジョー eエキスパート・ハイドロジェンプジョー eエキスパート・ハイドロジェン

◆水素の充填はおよそ3分

ベース車両のeエキスパートには、最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを発生するモーターを搭載する。最高速は、リミッターによって130km/hに制限される。バッテリーはリチウムイオンで、車両の床下にレイアウトされた。これにより、室内と積載スペースは内燃エンジン搭載車と同等とした。バッテリーの蓄電容量は50kWhと75kWhの2種類。1回の充電での航続は、50kWhバッテリー搭載車が230km、75kWhバッテリー搭載車が330km(いずれもWLTP計測)となる。

eエキスパート・ハイドロジェンにも、ベース車両のeエキスパートと同様のパワートレインを採用する。モーターは最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを引き出し、最高速130km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。

eエキスパート・ハイドロジェンには、「ミッドパワープラグイン水素燃料電池システム」を搭載する。バッテリーの蓄電容量は10.5kWh。燃料電池システムの出力は45kW。700バールの高圧水素タンクの容量は、4.4kgとした。動力性能は0~100km/h加速が15秒。水素満タン状態での航続は、最大400km(WLTPサイクル)に到達する。水素の充填は、およそ3分で済むという。

◆最大積載量は1000kg

「スタックパックM」と呼ばれる水素システムは、ミシュランとフォルシアの合弁会社、シンビオ (Symbio)が手がけた。このスタックパックMをプジョー向けにカスタマイズし、プジョーの要求に対応することに成功したという。水素タンクは、フォルシアが開発した。

eエキスパート・ハイドロジェンには、内燃エンジン搭載のエキスパートやEVのeエキスパートと同じく、標準ボディとロングボディの2種類が用意される。全長は標準ボディが4959mm、ロングボディが5306mm。ホイールベースは、どちらも3275mmとした。荷室の容量は標準ボディが5.3立法m 、ロングボディが6.1立法m。最大積載量は1000kgだ。

eエキスパート・ハイドロジェンは、ミシュラングループへの納車に続いて、フランスとドイツの顧客に直接販売される。eエキスパート・ハイドロジェンは、フランスのバレンシエンヌ工場で生産されたeエキスパートを、ドイツ・リュッセルスハイムの水素技術専用コンピテンスセンターに輸送し、燃料電池車に仕立てる、としている。

《森脇稔》

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