はたして自動運転で事故は減るのか、そして望まれているのか

自動運転(日産スカイライン)
自動運転(日産スカイライン)全 4 枚

自動運転の技術開発 [新装版]
その歴史と実用化への方向性
著者:古川 修 芝浦工業大学 名誉教授/博士(工学)
発行:グランプリ出版
定価:2200円
ISBN978-4-87687-391-3

【画像全4枚】

世界が自動運転の開発を競う中、日本でも遂に自動運転(レベル3)が実用化した。自動車会社で自動運転の研究開発責任者だった著者が、その発展の足跡を詳細に解説した一冊。

本書は自動運転の概念の起源から発展の歴史をたどり、高齢者運転などでも注目される、運転支援システムにつながる基礎研究や開発過程を、豊富図版とともに分かりやすく紹介。開発技術者はもちろん、自動運転に興味のある一般の方にもお勧めである。

著者は4輪操舵システムの開発、研究に従事し3代目ホンダ『プレリュード』にて実用化に成功。その後2002年まで自動運転の研究に携わるなど、自動運転の第一人者である。

序章で著者は“自動運転は交通事故を助長する”と題し、運転支援と自動運転の違いや自動化のレベル、そして、高速道路の自動運転(レベル4)が実用化されても、全事故のうち、高速道路の事故率は5%程度であることから交通事故減少にはほとんど効果はないと説明。さらに、運転自動化へのプロセスは“自動運転”ありきで進められており、ニーズやリスク予測を主体としたアセスメントの検討が遅れていると警鐘を鳴らす。

そのうえで、著者がホンダで経験した開発現場の様相や、その歴史、そして法整備や国際協調・競争を含めた将来像について俯瞰的に述べられているので、現在の問題点も含めて自動運転の在り方を改めて考えさせられる1冊である。

本書は2019年に初版を刊行した同書のカバー装丁を、自動運転のイメージをより具体的に伝えるデザインに一新した新装版である。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ピックアップトラックの荷台に、積載型キャンピングキャビン「INFINITY 01」発表…Moon Star Export
  2. 日産『プリメーラ』、EVで約20年ぶりに復活…フィリピンモーターショー2026
  3. スズキ、『ジムニー シエラ GOZEL』初公開へ…6月14日「ジムニーサンライト2026」
  4. ダイハツ『ロッキー』が3列7人乗りSUVに!?「ロッキースペース」登場の可能性は
  5. トヨタ『カローラクロス』次期型は「RAV4」似に? 最終デザインはこれだ!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ホンダ「2026ビジネスアップデート」…次世代HV15車種投入、2029年度営業利益1兆4000億円
  2. 自動車メーカーの体験拠点、5タイプで整理…都心ショーケースから大型複合まで
  3. ダイフク、520億円の成長投資でマザー工場再開発とドイツ企業買収…2030年に売上高1兆円へ
  4. ボルボカーズ、2028年以降の車両にアプティブのGen 8レーダー採用へ…悪天候や複雑な市街地でも高精度センシング
  5. 中国勢にも対抗する競争力のあるSDV開発に必要なものとは…アステモサイプレモス 木村篤仁氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る