日本車のエンジンの今昔物語…車とメーカーと時代

自動車用エンジン半世紀の記録
自動車用エンジン半世紀の記録全 4 枚

自動車用エンジン半世紀の記録[改訂版]
国産乗用車用ガソリンエンジンの系譜 1946 - 2000
編者:GP企画センター
発行:グランプリ出版
定価:2860円
ISBN978-4-87687-392-0

サイドバルブから始まった戦後の乗用車用ガソリンエンジンの変遷を、時代やクラス別に紹介する1冊。

戦前の技術の流用から始まった戦後の乗用車用ガソリンエンジンは、弁形式の進化を始めとした高性能化が進み、排出ガス規制なども乗り越え、さらなる高効率を求めて発展を続けてきた。その変遷をまとめたのが本書である。

特に特徴的なのは、実際に搭載されたエンジンについて、より具体的に語られている点である。例えば日本初の直列6気筒OHCエンジンを開発したプリンスの項では、1963年にデビューした『グロリア』のG7エンジンについて、当時の時代背景とプリンスの状況等とともに記されているとともに、メカニカルな面にも言及。そのほか当然というべきか、ロータリーエンジンをはじめ、近年のV型エンジンやホンダのVTEC、三菱のGDIなども大きく誌面を割かれているので、そこだけを拾い読みするだけでも楽しめる。

なお本書は『自動車用エンジン半世紀の記録』(2000年刊行)から、20世紀後半に登場した、ハイブリッド用を除いた主要な国産乗用車用ガソリンエンジンの変遷に的を絞り、第1章から15章を抜粋。内容の再確認や図版の変更などを実施して刊行する改訂版である。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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