【ヤマハ シグナス グリファス 試乗】「走りやすい」より「移動しやすい」!先代からの乗り換えもオススメです…小鳥遊レイラ

走り出した後も、終始一環して余裕があるパワー感

街中で使うには小さすぎず大きすぎない絶妙なサイズ

「移動しやすい」生活に密着したスクーターらしいモデル

ヤマハ シグナスグリファスと小鳥遊レイラさん
ヤマハ シグナスグリファスと小鳥遊レイラさん全 40 枚

今回ご紹介するのは、ヤマハの新型125ccスクーター『シグナス グリファス』です。このマシンは『シグナスX』の後継となるモデルで、車名が変わってることからも予想できるとおりエンジンをはじめ車体のスタイリングまで、すべて新しくなったフルチェンジとなります。

走り出した後も、終始一環して余裕があるパワー感

ヤマハ シグナスグリファスと小鳥遊レイラさんヤマハ シグナスグリファスと小鳥遊レイラさん

ブルーコアと呼ばれるそのエンジンは、従来の空冷から水冷に進化。最新の排ガス規制に適合しつつ、なんとパワーや燃費は約20%もアップとなりました。具体的な数字だと最高出力では9.8ps/7500rpm→12ps/8000rpm、最大トルクは9.9Nm/6000rpm→11Nm/6000rpm。同じ125ccという排気量で、これだけスペックアップするのは珍しいのではないかと思います。燃費が良くなっているのも、普段の足替わりに使うことの多いスクーターでは利用者の大きなメリットになりますね。

走り出してみると、新エンジンの威力は明らかでした。スタートはツキが強くなさすぎず、かと言って不満を感じさせない滑らかな加速で、街中で利用することの多いスクーターにピッタリと言えるようなパワー感。走り出した後も、終始一環して余裕があるのが印象的で、50km/hを超えても安定しており、60km/hを超えても余裕の走り。

ヤマハ シグナス グリファスヤマハ シグナス グリファス

エンジンをいっぱいいっぱいに使っているという雰囲気がまったくありません。同じ125ccでも以前に乗ったコスパ重視モデルである『アクシスZ』は、出力がグリファスより抑えられているということもあって60km/hだとかなりエンジンに負荷がかかっている印象でしたが、同じ排気量でもずいぶんと走った感じが違い、そこはちょっと驚きました。

街中で使うには小さすぎず大きすぎない絶妙なサイズ

ヤマハ シグナスグリファス 試乗風景ヤマハ シグナスグリファス 試乗風景

グリファスは、車体も街中で使うには小さすぎず大きすぎない絶妙なサイズ感となっているのが印象的でした。125ccスクーターとしてはそこそこなボリューム感があって、シートやフロアボードは広く、メーターも大きめ。そのメーターは速度計以外にもタコメーター、オドメーター、時計、ガソリン残量計などが様々な情報が表示され、走っているときに必要な情報が一目で分かりやすいのも好ポイントでした。

そんな125ccとしてはしっかりした車体のグリファスですが、足を下ろせばそのままつま先が地面に着くジャストなサイズ感を維持。身長160cmの私ですと150cc以上のスクーターでは普通に跨った状態だと足が地面に届きにくく、乗り降りや停車の際にシート前方へ毎回腰をずらさなくてはならず、ちょっとめんどうです。しかし、グリファスでは着座位置をずらす必要がないので、街中をちょこちょこ移動するような使い方が多い人には圧倒的に扱いやすいと思います。ちなみにシート高は785mmとなっています。

「移動しやすい」生活に密着したスクーターらしいモデル

ヤマハ シグナス グリファスヤマハ シグナス グリファス

使い勝手の面でもインカムやカメラなどを付けたフルフェイスヘルメットも入ってしまう容量28リットルのシート下トランクや500mlペットボトルが入るフロントポケットが付いているなど、収納力は問題なし。電源ポートが12Vシガーソケットではなく5VUSBソケットとなっているのも今どきの使い勝手として合っていますね。

総じて「走りやすい」と言うより「移動しやすい」といういかにも普段の生活に密着したスクーターらしい言葉がピッタリのモデルが、シグナスグリファスを乗ってみた印象でした。近場をガシガシ走る利便性優先の移動手段としてスクーターを求めている人や、パワーや燃費が向上しているので前モデルから乗り換えを考えている人に特にオススメしたいマシンです。

ヤマハ シグナスグリファスと小鳥遊レイラさんヤマハ シグナスグリファスと小鳥遊レイラさん

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
コンフォート:★★★★
足着き:★★★★★
オススメ度:★★★★★

小鳥遊レイラ|愛称:ことりちゃん
レースクイーンに憧れてモータースポーツ業界へ。しかしMOTOR STATION TVでの出演をきっかけに走る方に目覚めてしまい、いきなり大型二輪免許を取得。現在では2輪4輪共にサーキットを走り、2019年に4輪のレース参戦のためJAF国内A級ライセンスを取得。2021年にMFJロードレース国内ライセンスを取得して、2輪・4輪両方でレース参戦。ストリート走行からサーキット走行まで楽しむモータースポーツ女子。身長は160cm。

《小鳥遊レイラ》

小鳥遊レイラ

小鳥遊レイラ|愛称:ことりちゃん レースクイーンに憧れてモータースポーツ業界へ。しかしMOTOR STATION TVでの出演をきっかけに走る方に目覚めてしまい、いきなり大型二輪免許を取得。現在では2輪4輪共にサーキットを走り、一昨年に4輪のレース参戦のためJAF国内A級ライセンスを取得。先日、MFJロードレース国内ライセンスを取得して、今年は2輪でもレースに参戦予定。イベントMCから2&4輪の耐久レース参戦まで楽しむモータースポーツ女子。身長は160cm。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. いすゞ『ギガ』など大型・中型トラック1万6780台をリコール…シートサスペンション不具合
  2. 「クラシックmini」がレストモッドで蘇る! 限定生産で約1490万円から
  3. ケーニグセグ、1625馬力の新型ハイパーカー『サダイアズ・スピア』発表
  4. 「存在感ハンパない」DSの新型フラッグシップ『N°8』が「唯一無二な印象」など話題に
  5. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』が日本導入…6月の新型車ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る