【レクサス LX 新型試乗】『ランクル』の欠点を見事に補った…九島辰也

ランクルとの大きな違いは高圧のガスバネにあり

際立つ乗り心地の良さと、軽快なハンドリング

まさに「オフロードの王様」。新世代のフラッグシップ

レクサス LX600 オフロード
レクサス LX600 オフロード全 18 枚

ランクルとの大きな違いは高圧のガスバネにあり

レクサス『LX』がフルモデルチェンジした。ネーミングも「LX570」から「LX600」へとスイッチする。搭載されるエンジンは3.5リットルV6ツインターボ。最高出力は415psだ。LX570が5.7リットルV8だったことを鑑みると、流行りのダウンサイジングであることは一目瞭然。それでいて最高出力は377psからアップさせた。

【画像全18枚】

ハードウェアはこれまで同様ラダーフレームとリアリジッドアクスルを踏襲する。とはいえ、フレームから作り直されているので、キャリ―オーバーではない。軽量化を目標に、素材、溶接方法まで見直された。

サスペンションは、高圧のガスバネを前後で採用した。油圧ダンパーの減衰圧をガスのチカラで制御する手法だ。ベースとなる『ランドクルーザー』とはここが大きく異なる。単なる油圧制御よりもあたりが柔らかく細かい制御ができるのが長所だ。従来はフロントだけ高圧ガスバネでリアは低圧だったが、今回は前後高圧ガスバネとしている。

乗り心地の良さが際立つ

レクサス LX600 エグゼクティブレクサス LX600 エグゼクティブ

ということで、走らせてみると乗り心地の良さが際立った。スタンダードのランドクルーザーはヒョコヒョコしていたので、その欠点を見事に補っている。油圧制御を細かく行うランクルGRスポーツよりもこの出来栄えは上だ。まぁ、そこはあくまでもレクサスブランドだけにこだわった結果であろう。ドライブモードを切り替えても、常にしなやかさは担保される。LX570にはあったリアのスタビを外してサスペンションストロークを伸ばしたのもひとつの要因だろう。

でもってこのシステムはパワステとも連動する。アクティブハイトコントロール(AHC)がそれで、ステアリングを切るとダンパーは硬くなる設定だ。よって、高速道路でのレーンチェンジはかなりスムーズ。ロールを抑えながらボディが一体となって動くのがわかる。この辺はレクサスらしくオンロードでの快適性を求めたのであろう。従来型比で200kg軽くした恩恵もそこに活きている。思いのほかハンドリングは軽快だ。専用のESPが装備される。

まさに「オフロードの王様」

レクサス LX600 エグゼクティブレクサス LX600 エグゼクティブ

そんな新型LXには2つの個性的なグレードが用意される。「エグゼクティブ」と「オフロード」だ。前者は4名乗車仕様のリムジンタイプで、リアシートの快適性に重きを置いている。リアセンターコンソールにあるスイッチで、リアからいろいろな操作ができる。目玉はリラックスモードで、助手席が前へ移動し広いフットスペースが現れる。そしてそこに備わるオットマンに足を乗せれば、究極のパーソナルスペースとなるわけだ。リクライニングは最大48度だからクラストップレベルとなる。

もうひとつの「オフロード」はまさに好みで、その名の通りオフロード走行を意識してつくられた。前後、センターのデフをロックできるのだから頼もしい。フロントのデフまでロックすればよっぽどの泥道でなければ脱出できるはずだ。この機能があればオフロードの王様と言いたい。

レクサス LX600 オフロードレクサス LX600 オフロード

事実、このモデルでモーグルやヒルクライムのコースを走らせたが、実力はかなり高く思えた。4WDの電子制御は緻密でオフロードモードをセットすれば、そこそこの道を高いトラクション能力でクルマを前へ進める。18インチというのも好印象。今時は大径ホイールばかり目立つが、走破性、乗り心地など肉厚タイヤのメリットは大きい。

というのが、レクサスLXのファーストコンタクト。SUVがデフォルトの時代、『LS』に代わる新世代レクサスのフラッグシップはこいつかもしれない。

レクサス LX600 オフロードレクサス LX600 オフロード

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

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