ルパン三世の愛車、ヌォーヴァ500が65周年…いまの500につながる歴史

スクランブル・アーカイブ フィアット500
スクランブル・アーカイブ フィアット500全 7 枚

『スクランブル・アーカイブ フィアット500』
発行:ネコ・パブリッシング
定価:1980円
ISBN978-4-7770-2673-9

【画像全7枚】

自動車雑誌、『カー・マガジン』に掲載された過去のアーカイブから選りぐすりの記事と新規記事を織り交ぜて再編集をしているシリーズ『スクランブル・アーカイブ』から、『フィアット500』が登場した。

いまから65年前、フィアットから『ヌォーヴァ500』がデビューした。現行『500』のモチーフとも呼べる傑出した1台だ。そして2022年は『500e』が日本上陸するという記念すべき年でもあることから、改めてフィアット500に注目すべき時だということで刊行された。

本書では現行モデルも含めた3世代はもちろんのこと、ヌォーヴァ500以前の『トポリーノ』、そしてフィアット『126』のあとの狭間の時代を繋いだ『チンクエチェント』、そして日本一有名なルパン三世のチンクエチェントまで、フィアット500の全てを1冊に詰め込んだものだ。

さらにはヌォーヴァの誕生前史にまで触れられており、開発エンジニアであるダンテ・ジアコーザとはどういう人物かなど500だけでなくその開発にまつわるストーリーまで俯瞰されているので、大きく500に繋がる”面”を過去から最新まで捉えているといっていいだろう。

従って、単に500を紹介する本ではなく、この1冊を通じてフィアットが生んだトポリーノ、ヌォーヴァ、そして500、e500まで連綿とつながる世界観、そして、未だに販売記録を更新し続けている500の人気の秘密を探ることができるかもしれない貴重な1冊といえるだろう。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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