eAxleの信頼性向上・小型化に貢献、ジェイテクトが導電軸受を開発

JTEKT Ultra Earth Bearing
JTEKT Ultra Earth Bearing全 6 枚

ジェイテクトは11月21日、グループ会社の光洋シーリングテクノと共同で、eAxleのモーター用軸受に導電機能を持たせた、導電軸受「JTEKT Ultra Earth Bearing(JUEB)」を新開発したと発表した。

自動車の電動化が進む中、モーター、インバーター、減速機を一体化させた電動駆動システム「eAxle」の開発・採用が急速に拡大。電費向上や航続距離延長など、より良いBEV実現のためには、eAxleの信頼性向上や小型化が求められている。

インバーターで駆動するモーター用軸受では、軸受内部に電気が流れることで、電食と呼ばれる損傷が起こる。この電食に対してはセラミックボールの使用や、外輪表面への絶縁コーティング形成など、軸受を絶縁させる対策がとられていたが、コスト面での課題があった。

新開発の導電軸受は、従来の市販の導電ブラシと同等以上の耐電食性能を実現する。また、軸受寸法はそのままに、今まで軸受横に取り付けられていたで導電部材を軸受に内蔵することで小型化も実現。バッテリー搭載位置の確保やタイヤ搭載位置の自由度向上に伴い、電費向上と航続距離延長に寄与する。

また、開発済の絶縁軸受と導電軸受を適用部位によって使い分けることで、より効果的に電食を抑制。導電軸受によりモーターの筐体とシャフトを導通させることで、インバータノイズが原因となるラジオノイズ対策等にも効果が期待できる。

ジェイテクトでは、導電軸受をまずはBEVメーカーやeAxleメーカーに提案。将来的には
建設機械や農業機械、ドローンなど、国内外のあらゆる産業における電動駆動ユニット用軸受の耐電食ニーズに応えていく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る