『プリウス』登場から四半世紀、世界初の量産HVの革新【懐かしのカーカタログ】

トヨタ・プリウス(初代)
トヨタ・プリウス(初代)全 9 枚

トヨタ、革新的ハイブリッド乗用車『プリウス』を発売……平成9年(1997年)10月14日付けのニュースリリースのタイトルは、そう記されていた。そんな初代『プリウス』の登場からもう四半世紀が経った。

【画像全9枚】

「21世紀に間にあいました。」鉄腕アトムを起用した最初のCMが印象的だった初代『プリウス』は、今さら説明するまでもなく、世界初の量産ハイブリッド車として登場した。

◆世界初の量産ハイブリッド車『プリウス』の革新

トヨタ・プリウス(初代)トヨタ・プリウス(初代)

THS(トヨタ・ハイブリッド・システム)の呼称が付けられたこのシステムは、エンジンで発電機を回しその電気でを使うモーターを駆動力とするシリーズハイブリッドと、エンジンとモーターの両方を使い分けながら駆動力を得るパラレルハイブリッドの両方の特徴を併せ持つシステム。動力分割機構にはプラネタリーギヤを採用。当然ながら高効率な制御が実行され、当時の既存のガソリン車の約2倍という28km/リットルの低燃費と約2分の1のCO2削減を実現したほか、CO、HC、NOxも規制値の約10分の1を達成したシステムだった。

エンジンは専用の1.5リットル、1NZ-FXE型VVT-iエンジン、EV用として小型・軽量化を果たした高出力Ni-MHバッテリー、インバーターを搭載。電動パワーステアリングの採用は、約3kgの軽量化と約3%の燃費低減を実現。車両の電子制御ユニット(ECU)を繋ぐネットワークにボディ多重通信を使用することで、回路数を74から33に減らし、ワイヤーハーネスの軽量化を行なっていた。

トヨタ・プリウス(初代)トヨタ・プリウス(初代)

『カローラ』以下に留めた全長(4275mm)に『カムリ』クラスの広い室内を実現したロングホイールベース(2550mm)、『カムリ』+80mm(当時比)の1490mmとした全高などで、コンパクトでミニマムなボディサイズながら、快適でゆとりのある室内を実現。センターメーター方式のインパネは、ソフトフィール塗装やスイッチ類に効果的にメッキパーツを使用するなどして、上質な味わいを持たせていた。コラム式シフトレバーの採用で、前席サイドウォークスルーも実現していた。ルーフライニング、フロアへの断熱材なども手厚く使われた。

モノフォルムシルエットのキュートなスタイリングは、今カタログで眺めても個性的だったことを感じる。低ころがり抵抗の165/65R15 81Sサイズの新設計タイヤ、15インチ超軽量設計アルミホイールの採用なども見逃せない。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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