オープンソースの自動運転OS「Autoware」は自動車産業に何をもたらすのか

開発環境をオープンにすることで自動運転の技術開発を加速

次世代の自動車開発におけるオープンソースという考え方

自動運転社会の早期実現に向け、連携を拡大

ティアフォー 三好氏の講演の様子
ティアフォー 三好氏の講演の様子全 2 枚

国内の労働人口の減少は重大な社会課題となっており、自動運転技術の早期確立は喫緊の課題だ。そんな中、名古屋大学発のスタートアップで、オープンソースの自動運転OS「Autoware(オートウェア)」の開発を主導しているティアフォーが存在感を高めている。

同社の経営戦略室長執行役員を務める三好航氏はAutowareが今の自動運転開発を加速する上で重要な役割を果たすと意気込む。

10月末に「第14回Japan IT Week秋」において開催されたセミナーでは、三好氏が自動運転の社会実装に向けたアプローチとティアフォーの事業戦略について語った。

◆開発環境をオープンにすることで自動運転の技術開発を加速

Autowareはオープンソースの自動運転OSで、現在までに500社以上が使用しており、30以上の車種に搭載して実験などが進められている。

ティアフォー 経営戦略室長 執行役員を務める三好航氏

三好氏は同社のビジョンについて「ひとことで言えば自動運転の民主化。自動運転に関するあらゆるテクノロジーを開放し、さまざまな組織や個人がその発展に貢献できる持続的なエコシステムを構築する」と語る。これは具体的に、Autowareを軸として、開かれた自動運転のエコシステムを2025年までに形成することで、自動運転分野の発展に貢献するということ。将来的には、2030年のプラットフォーム事業の本格展開を目指しつつ、個別にハードウェアのパッケージを提供していく構えだ。


《森口将之》

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