スーパー耐久はどんな車種、誰でも参加できてリスペクトしあえる場であってほしい

スーパー耐久ワイガヤクラブ
スーパー耐久ワイガヤクラブ全 9 枚

スーパー耐久2022の全日程が11月27日に開催された鈴鹿ラウンドで終了した。その会期中に自動車メーカーの担当者と、STO桑山事務局長とのざっくばらんな会議が行われた。その中で桑山事務局長は今後もどんな車両でも誰でも参加できるシリーズを継続していきたいと語った。

【画像全9枚】

2021年よりST-Qクラス(STOが認めたどのクラスにも該当しない主にメーカーの開発車両)が新設され、2022年は、GAZOOレーシングの「水素カローラ」や、CN燃料を使ったトヨタ『GR 86』とスバル『BRZ』、バイオ燃料を使った『マツダ3』、日産『フェアレディZ』を用いた次期GT-4マシンの開発、エンドレスのブレーキ開発と、合計6台という多くの車両が参加するクラスとなっている。

そのST-Qクラスに参戦するGAZOOレーシングの呼びかけにより、スバル、マツダ、そしてST-2クラスに参戦するホンダの担当者が、せっかく同じ場所にいるのだから、顔を合わせて今後の日本の自動車はどうなるのか、どうしていくのかなどの、技術と人材交流をはかった会議をひそやかにおこなってきていた。前回の岡山ラウンドからメディアもその会議に参加できることとなり、ざっくばらんに会議を行おうとオープンな状態になっていた。

今回の鈴鹿ラウンドではスーパー耐久シリーズを統括するSTO(スーパー耐久機構)の桑山事務局長も参加して行われた。その中で桑山事務局長は「昨年GAZOOレーシングが参加したときから比べて、こんなおおきなことになるとは想像していませんでした。まずクラスを作るうえで、どんな名前にしようかと悩んで、よく分からないからクエスチョンのQで良いんじゃない?と適当に付けてしまったクラス分けだったのを非常によく覚えています」とクラス分けの由来に一同笑いが起きた。

「レースなので勝ち負けは当然出てしまうけれど、そうではない部分を伝えていきたいシリーズだと考えています。たった1回の人生のなかで何を追い求めていくか。企業のみなさまも、プライベーターのみなさまにも考えていくきっかけになってもらえればと思って10年やってきました。今後もそれは変わらないのですが、一人でも多くの方が表彰台に上がれるようにしていきたい。レースなのでいつも表彰台に乗る方が変わらないのは仕方ないところもありますが、それでも多くの方が表彰台に上がれるように仕組みを考えていきたい。そうすることでレースに参加するのが楽しいと思ってもらいたい。楽しいことの裏側には苦しいこともありますが、それも含めてみんなと共有していくレースなのではと思っています」と、プライベーターが多く参戦するレースだからこそ、楽しみ方をもっと考えて行きたいと語る。

「メーカーの皆さまが垣根を超えて集まって話しを進めてくれることに勇気を貰いましたし感謝しています。どんな小さなことでもS耐を使って実験をしていただいて構わないので、この先の未来に向かって、オールジャパンと言いますか、ザ・日本といいますか、日本としてのプレゼンスが重要だと思うので、その先のことも考えてもらえると助かります」と、日本のメーカーのトップが揃う現場だからこそ、その先にも期待を持っているという。

「さらに言うならば、レース現場を職業としている方が多くいらっしゃいます。ドライバーはもちろんですが、メカニック・エンジニア・レースクイーン・マネージャー・マシンを運ぶドライバーのみなさん、そして主催者であるサーキットのみなさん、私たちSTOやメディアのみなさん。そういった方々がもっと認知されて職業として成り立つようにしていきたいと思っています。コロナの時もこのように職業として働いている方が多くいらっしゃいますので、簡単に開催をやめることはできなかった。今後もみなさんと一緒にこの世界を作っていければと思っています」と、モータースポーツの現場で働く人にも目を向けた意見を述べた。

メディアから「現在のスーパー耐久では多くのクラスがあり、速度差も大きく危険度もあると思うが、STOとしてはどう考えているのか」と質問があったことに対して桑山事務局長は、「この速度差については過去に何度も話し合いをもってきました。しかしどんな車でも出てください。というのが根底にあって、おれはこの車で出たい。やりたい。と思ってくださることを大事にしたい。特に24時間レースでは夜間走行もあり速度差もあるけども、細かい安全規定を車両に対してもドライバーに対しても行っている。この数年事故も起きていないこともあり、今が万全とは言い切れないかもしれないが、現状は今の方式が時代に合っているのではないか」と意見を述べた。

GAZOOレーシングが主催となって行われている、スーパー耐久ワイガヤクラブの会議。STOとしては多くの方に参加してもらいたい、という気持ちが全面に出た意見が会議で述べられた。メーカーとしてはざっくばらんな話し合いを継続して来年も行い、この先の日本車がどうなっていくのか、どうしていくのか。未来の一端がここで決まっていくのかもしれない。

《雪岡直樹》

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