阪神本線で5G活用実験…AI画像認識併用で異常を検知、情報共有 2023年1-2月

阪神の快速急行。ローカル5Gは列車~地上間通信にも活用。列車前方の車載カメラによる画像をAI認識することで設備異常の有無を自動的に検知。それをローカル5Gを通して地上へ速やかに送信し、情報共有することが想定されている。
阪神の快速急行。ローカル5Gは列車~地上間通信にも活用。列車前方の車載カメラによる画像をAI認識することで設備異常の有無を自動的に検知。それをローカル5Gを通して地上へ速やかに送信し、情報共有することが想定されている。全 3 枚

阪神電気鉄道(阪神)は12月5日、本線でローカル5Gを活用する実証実験を2023年1~2月に行なうと発表した。

ローカル5Gは、企業や自治体などが自らの敷地内や建物内で構築するスタンドアロン的な第5世代移動通信システム(5th Generation Mobile Communication System=5G)で、阪神では将来の労働力不足に対応すべく、2021年10月から2022年2月まで武庫川線東鳴尾駅(兵庫県西宮市)の踏切や武庫川駅(兵庫県尼崎市)のホーム、営業運行中の車内でローカル5Gと人工知能(AI)画像認識を活用した踏切内やホーム、各種設備の異常検知や通知についての基礎検証が行なわれた。

アイテック阪急阪神、阪神ケーブルエンジニアリング、日本電気(NEC)と共同で行なわれるローカル5G実証実験の内容。異常検知の省人化と関係各所間の速やかな連携が主眼に置かれている。アイテック阪急阪神、阪神ケーブルエンジニアリング、日本電気(NEC)と共同で行なわれるローカル5G実証実験の内容。異常検知の省人化と関係各所間の速やかな連携が主眼に置かれている。

今回の実証実験ではそれをさらに発展させるべく、列車~地上間通信を基盤とした新たなシステムを構築。既存の運行管理システムとの連携や安全対策の高度化、設備点検業務の省人化へ向けた試験を西宮~芦屋間の各駅ホームや踏切、御影駅(神戸市東灘区)周辺、走行する試運転列車内で実施するとしている。

ローカル5Gのカバーエリア。阪神の実証実験では6GHz未満の「Sub6(サブシックス)帯」と呼ばれる周波数帯が充てられ、4.8~4.9GHz帯が使われる。ローカル5Gのカバーエリア。阪神の実証実験では6GHz未満の「Sub6(サブシックス)帯」と呼ばれる周波数帯が充てられ、4.8~4.9GHz帯が使われる。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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