部品点数が削減できる「マイコン音声再生システム用オーディオアンプ」…オートモーティブワールド2023

日清紡マイクロデバイスが開発中のマイコン音声再生システム用オーディオアンプ(スイッチングドライバ)「NA1150」
日清紡マイクロデバイスが開発中のマイコン音声再生システム用オーディオアンプ(スイッチングドライバ)「NA1150」全 6 枚

オートモーティブワールド2023では変革期を象徴するように、新たに誕生した会社の出展が多かった。日清紡マイクロデバイスもその一つと言えよう。

同社は元々日清紡が保有していた新日本無線と、2017年に株式譲渡を受けて傘下に組み込んだリコー電子デバイスを統合して、2022年1月に新たに発足した企業である。かつて繊維事業が中心だった日清紡のイメージは最早無く、売り上げの中心は無線だそうだから先端企業のイメージが強い。

そんな日清紡マイクロデバイスが展示していたのは、「NA1150」と名付けられたマイコン音声再生システム用オーディオアンプ(スイッチングドライバ)だ。これはゲーム業界で強みを持つCRIとのコラボで誕生したもの。

簡単にいうと出力1.2wのパワーアンプで、マイコンからのPWM信号をNA1150で受けてスピーカーから音を出すということなのだが、通常の場合だとPWM信号は本来NA1150との間にデジタルアナログコンバーター(DAC)、ローパスフィルター(LPF)、電子ボリューム(EVR)などを挟まなくてはならない。しかし今回CRIが開発したCRI D-Amp Driverというソフトウェアをマイコンに組み込むことで、DACやLPF、さらにはEVRがすべて不要になるのだという。


《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

+ 続きを読む

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  3. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る