国土交通省は2月28日、IRいしかわ鉄道等に対して鉄道事業再構築実施計画の認定を行なったと発表した。
北陸本線金沢~敦賀間は、2023年度末に予定されている北陸新幹線敦賀延伸に伴ないJR西日本から経営分離されることになっており、2月28日にはJR西日本から国土交通省北陸信越運輸局に対して正式に同区間の廃止が届け出されている。
今回の認定は、このうちの金沢~大聖寺間をIRいしかわ鉄道が第一種鉄道事業者となり運行する「鉄道事業再構築実施計画」が1月31日付けで申請されていたことを受けてのもので、IRいしかわ鉄道に対して鉄道事業の「みなし許可」が与えられ、開業と同時に旅客営業事業を行なうことができるようになった。なお、承継時は鉄道施設や用地、車両をJR西日本から有償で取得することになっている。

また、認定された計画には、北陸新幹線敦賀延伸が予定より1年先送りされたことによる影響を軽減する措置として、IRいしかわ鉄道が北陸新幹線の建設主体である独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)から出資という形で支援を受けることができる点が盛り込まれているが、これについても認定されている。
福井県内の大聖寺~敦賀間を承継する鉄道を運営するハピラインふくいに対しては2022年1月に同様の認定が行なわれており、これにより敦賀延伸時の第3セクターによる並行在来線承継がすべて正式に認められたことになる。
