1400馬力・4ロータリーエンジンのマツダ3が吠えた! マッド・マイク選手が国内最後の岡山テストで全開走行

マツダ3 ファストバック 4ローターツインターボ RWD 【BULLET】
マツダ3 ファストバック 4ローターツインターボ RWD 【BULLET】全 25 枚

今年の6月25日にアメリカのコロラド州で開催される「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」へ挑戦するマッド・マイク選手。同レースへと参戦予定の「マツダ3」(BULLET)の国内最終テストを岡山国際サーキットで実施した。

マツダ3 ファストバック 4ローターツインターボ RWD 【BULLET】マツダ3 ファストバック 4ローターツインターボ RWD 【BULLET】

今回のパイクスピーク挑戦は、マツダ(マツダスピリットレーシング)、トーヨータイヤ、TCPマジックによる共同プロジェクト。マシンの製作はいくつものモンスターレーシングロータリーを生み出したTCPマジックが手掛けている。

1月に行ったの鈴鹿ツインサーキットでのシェイクダウンから、いくつかのアップデートを実施。エクステリアからもすぐにわかるエアロパーツの装着と前回の課題であった熱対策が施された。さらにリアタイヤもより大きなサイズを装着し、ダウンフォースとメカニカルグリップによるトラクションの向上を主軸として大幅にモディファイされている。

マツダ3 ファストバック 4ローターツインターボ RWD 【BULLET】マツダ3 ファストバック 4ローターツインターボ RWD 【BULLET】

タイヤはトーヨータイヤの「プロクセス スリック」で、前後同サイズを装着。さらにコンパウンドも本戦に向けてスペックを変更された。加えてリアホイールをワイド化(10J→11J)することで、面圧を高めて相乗効果でグリップを稼ぐのが狙いだ。ホイールのワイド化にともなってリアフェンダーは30mm程度ワイド化され、さらに下回りに大型のディフューザーを装着することで、徹底的なトラクション対策が施された。

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続いて足回りに注目すると、ホイールはレイズ製のボルクレーシング「21C」を装着。リアホイールは今回のテストにむけてへよりワイドな方向へサイズアップ(18in11J -30)されている。21Cのブロンズカラーはマイク選手のお気に入りポイントの1つで、前後の異色カラーもレーシングカーならではの組合せ。

サスペンションはKW製の3wayを装着し、バネレートと減衰を見直してさらにハード方向へとリセッティング。エンドレス製のブレーキもオーバーホールされて準備が整えられた。

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エアロパーツもリアのディフューザーだけでなく、フロントにサイドスプリッターを追加。さらにサイドステップも横方向+下方向へと延長され、ボディ全体でのトラクション向上に寄与している。加えて、ルーフ部とクォーターウィンドウにダクトを設置することで、フレッシュエアーが直接導入して水温を安定化させるべく対策された。

加えて後方2本出しのマフラーは撤去され、ボンネット部からの上方排気へと集約。レーシングロータリーらしい、勇ましいサウンドはさらに刺激的になった。

◆岡山国際サーキットに4ロータリーサウンドが響き渡る!

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午後12時25分からの走行枠に向けて、午前中から変更された部分の最終確認とテスト走行に向けての準備が整えられていく。いよいよエンジンに火が入りコースイン。最初の走行枠では、ピットに出たり入ったりとマシンが問題ないことを確認していく。

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足回りも前回テストよりハード方向にセッティングしていたが、国際サーキットということもありさらにハード方向へとリセッティング。マシンの仕上がりも期待以上であったことから、予定よりも早く本番のスリックタイヤへとスイッチしてピットアウトしていく。

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スリックタイヤ装着後はさらにハイペースで走行を重ねていくマイク選手。前回はミニサーキットだっただけに使い切れなかったが、岡山国際サーキットでは全域で強力なグリップを発揮。外から見ていても、ハッキリと車が前に前に進んで行く様子が確認できた。3枠の走行を終えたところで、テストは大きな問題もなく無事に終了した。

◆来週には船便でアメリカへと出発、現地テストで最終調整へ

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岡山テストで見えてきた次の課題は、ステアリングのジオメトリー。パイクスピークはタイトコーナーも連続するので、フロントエンドのさらなるグリップ向上とともに本戦に向けて仕上げていく。マイク選手としても「全開走行は驚くほど速くて怖いくらい!さらにエアロパーツも追加して、クーリングも強化するといいね!」とのこと。

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そして国内でのテストは今回で終了。3月下旬にはアメリカ行きの船便で出発して、次回は現地でのテスト走行が予定されている。本戦のパイクスピークも6月25日が決勝日となるが、テスト走行は約1週間前からセッションがスタートする。決勝日にむけて、さらに速さを身につけていくだろう。

レスポンス編集部では、パイクスピーク本戦の模様を現地からレポート予定。パイクスピーク初挑戦のマイク選手、そしてロータリーエンジンでどんな走りを見せてくれるのか期待が高まる。

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《後藤竜甫》

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