メルセデスAMG 「C63」新型は680馬力のPHEVに…受注を欧州で開始

従来型の4.0リットルV8から2.0リットル直4にダウンサイズ

量産車初の電動ターボチャージャー

0~100km/h加速3.4秒で最高速は280km/h

メルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス・セダン
メルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス・セダン全 10 枚

メルセデスベンツの高性能車部門のメルセデスAMGは6月1日、新型メルセデスベンツ「Cクラスセダン」の高性能電動モデル『C63 S Eパフォーマンス・セダン』の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、11万4887ユーロ(約1720万円)だ。

写真:メルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス・セダン

同車は、新型メルセデスベンツCクラスセダンがベースで、高性能なメルセデスAMGの頂点に立つ「63」モデルだ。車名の「Eパフォーマンス」は、メルセデスAMGの新たな電動化テクノロジーを意味する。

◆従来型の4.0リットルV8から2.0リットル直4にダウンサイズ

メルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス・セダンメルセデスAMG C63 S Eパフォーマンス・セダン

従来型のメルセデスAMG『C63』には、直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載。頂点に位置する「C63 S」の場合、最大出力510hp、最大トルク71.4kgmを獲得していたこれに対して、新型のC63 S Eパフォーマンス・セダンでは、エンジンのダウンサイズをさらに進め、排気量2.0リットルの直列4気筒ガソリンエンジンを搭載する。従来型C63の4.0リットルV8から、排気量、気筒数ともに半減となる。

排気量2.0リットルの直列4気筒エンジンで、従来型を上回る性能を実現するために、メルセデスAMGはF1譲りのEパフォーマンステクノロジーを導入した。「AMGパフォーマンスハイブリッド」を、電動ターボ付きの4気筒ガソリンエンジンに組み合わせる。

この2.0リットルエンジンは、メルセデスAMGの横置きエンジンのコンパクトパフォーマンスモデル、「45」シリーズに搭載されている「M139」型エンジンがベースとなる。メルセデスAMGは、このエンジンに設計変更を加えて、縦置きに搭載した上で、パフォーマンスを大幅に向上させているという。

◆量産車初の電動ターボチャージャー

新しいエンジンの特徴は、量産車初の電動ターボチャージャーだ。この技術はF1からのフィードバックで、「MGU-H(モータージェネレーターユニットヒート)」と呼ばれる。同じシステムが、メルセデスAMGのハイパーカー、『ワン』にも採用される。電動ターボチャージャーは、低いピークパワーの小型ターボチャージャーと、ピークパワーが高い大型ターボチャージャーの弱点を解消するという。

この電動ターボチャージャーシステムでは、40mmの小型の電気モーターが、排気ガス側のタービンホイールと外気のコンプレッサーホイールの間に位置するターボチャージャーシャフトに装着されている。モーターは電子制御によって、ターボチャージャーシャフトを駆動し、コンプレッサーホイールを回転させる。ターボチャージャーの電動化によって、アイドリング領域でのレスポンスが大幅に向上し、エンジン回転全域でのレスポンスも高まるという。

その結果、エンジンはアクセルペダルにさらに素早く反応し、ドライビングフィールは大幅にダイナミックで機敏になる、と自負する。さらに、ターボチャージャーの電動化により、低回転域でより高いトルクが可能になり、俊敏性が向上し、停止状態からの加速性能がアップするという。

◆0~100km/h加速3.4秒で最高速は280km/h

また、ドライバーがアクセルペダルから足を離したり、ブレーキペダルを踏んだりしても、電動ターボチャージャーは常にブースト圧を維持できるため、ダイレクトなレスポンスが維持される。電動ターボチャージャーは400ボルトで作動。最大15万rpmで回転し、空気の流れを速める。

新型の場合、2.0リットルの直列4気筒ガソリンエンジンをフロントに搭載する。新エンジンには、量産車初の電動ターボチャージャーが装着され、最大出力は量産4気筒エンジンで世界最強の476hp/6750rpmを獲得。最大トルク55.6kgm/5250~5500rpmを引き出す。リアアクスルには、最大出力204hpの電気モーターを搭載。プラグインハイブリッド(PHEV)システム全体で、680hpのパワーと104kgmのトルクを獲得する。0~100km/h加速は3.4秒、最高速は250km/h。オプションでリミッターが280km/hに引き上げられる。

システム全体の出力とトルクは、V8エンジンを搭載した従来型C63 Sを170hp、32.6kgm上回る。また、この4気筒エンジンには、オルタネーターとスターターを一体設計したベルト駆動のスターターオルタネーター「RSG」が搭載される。RSGは、高電圧バッテリーの残量が少ない場合に、空調やヘッドライトなどの補助電源としても機能する。さらに、蓄電容量6.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、最大13kmをゼロエミッション走行することが可能だ。

《森脇稔》

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