クルマの電動化が世界中で加速している昨今、5月24日から3日間にわたって開催された「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」でも電動化が話題の中心だった。
インバーター、モータおよびディファレンシャル(デフ)*を含む減速機を統合した、電気駆動システム(eアクスル)のニーズが高まっている。軸受(ベアリング)やステアリングシステム、駆動部品などを手掛けるジェイテクトは、eアクスルの小型軽量化に貢献するソリューションに力を入れた展示を行った。
*旋回時など走行中に発生する左右輪の回転差を吸収しながら、トルク伝達を行う「差動装置」

eアクスルの小型軽量化に貢献するデフ
昨年夏に発表された「JTEKT Ultra Compact」シリーズの超小型デフ「JUCD(JTEKT Ultra Compact Diff.)」は、標準的なベベルギヤ式との比較で容積を60%減らしながら2倍以上の強度を実現している。また、滑りやすい路面での発進や登坂時などにタイヤスリップが発生することで介入する摩擦ブレーキの負荷を減らしたり、減速時の挙動を安定させることで回生ブレーキの適用領域を拡大することも可能だという。