その時車内は?! 乗車したまま洗車機を通る…東京メトロのシティツーリズム

東京メトロ和光車両基地&昭和鉄道高校探訪ツアー
東京メトロ和光車両基地&昭和鉄道高校探訪ツアー全 33 枚

電車に乗ったまま洗車機を通り抜ける! 東京の都市内観光「City Tourism シティツーリズム」を展開する東京地下鉄(東京メトロ)は8月6日、はとバス、昭和鉄道高等学校(東京都豊島区)と共同で、「東京メトロ和光車両基地&昭和鉄道高校探訪ツアー」を開催した。


ツアーでは親子が、鉄道学校として知られる昭和鉄道高校の生徒の案内で、東京メトロ和光車両基地(埼玉県和光市)と昭和鉄道高校をはとバスで巡った。

◆発売後6時間で満席の人気ツアー

夏休み親子企画は、昨2022年の試行を含めて今回が通算3回目、今2023年では2回目の開催。毎回、告知して即日完売になる人気企画だ。今回は7月25日に告知して先着順で受け付け、夜の20時には満席となった。前回の綾瀬車両基地見学は22時に満席となっていたので、人気がさらに高まっている。

東京メトロでは、東京の地下鉄沿線の魅力を知ってもらうシティツーリズムを展開している。新型コロナウィルス感染症の流行前は、終日車両基地を開放する大規模なオープンハウスが実施されていたが、それができなくなった。いっぽう感染予防の観点から、少人数で実施する「マイクロツーリズム」が各地で企画・実施されるようになった。東京メトロのシティツーリズムもそういったマイクロツーリズムで、昨年の千住検車区見学ツアーが好評だったことから、今年も実施することになった。

今回参加したのは小学生とその保護者、2人1組・40組80名が2コースに分かれて40名ずつで実施された。はとバスによると参加者は東京付近在住の人が多いが、目的地のひとつが和光市なので、前回と比べて埼玉県在住の人が多いという。また前回から連続して参加した人もいたようだ。参加者は男の子+母親の組み合わせが多く、その母親も案内の東京メトロ職員に熱心に質問する“ママ鉄”が目立った。

東京メトロ和光車両基地&昭和鉄道高校探訪ツアー東京メトロ和光車両基地&昭和鉄道高校探訪ツアー

◆マイクロツーリズムで細かい対応

ツアーの規模が小さくなったことにより、きめ細かく企画を立てられるという利点がある。東京メトロCX・マーケティング部の板倉良和課長は、工場見学の終了後に「大人の鉄道ファン向け、今回のような子ども向けというようにテーマを絞れば、それぞれより楽しめる企画になる」と述べた。なお大規模オープンハウスの予定は、現在のところ決まっていないという。昭和鉄道高校の参画も、コロナ禍により修学旅行や現場実習の機会が減っている学生にとっては、勉強のチャンスとなる。綾瀬車両基地ツアーでは岩倉高校が協力した。

今後も東京メトロでは親子で楽しめるイベントを企画・実施していくそうだ。実施になった場合、おそらくまた事前の告知なしでいきなり発売(そして短時間で満席)となると予想されるので、東京メトロの公式ウェブサイトをこまめにチェックするのが良さそうだ。

◆車内アナウンスやドア操作を体験、非常停止ボタンも

今回のツアーは、和光車両基地の見学や本ツアーオリジナルのヘッドマークをつけた車両の前での記念撮影、昭和鉄道高校の運転シミュレーターを体験するなど、鉄道が大好きな子どもが楽しめる内容となっていた。旅行代金は、池袋駅・出発~東京メトロ和光車両基地~昭和鉄道高校・解散のAコースが1組1万3800円、昭和鉄道高校・集合~東京メトロ和光車両基地・解散のBコースが1組1万3000円。はとバスに乗る区間が異なるので料金が異なる。

和光車両基地では、洗車される列車に同乗して車内から洗浄体験を楽しんだ。電車は10日に1回洗浄され、車庫では毎日4本の電車を洗浄するそうだ。工場のピットで点検中の車両の前では、子ども制服を着用して記念写真を撮影できた。また車内では、車掌さんの気分で車内アナウンスやドア操作を体験でき、さらに通常はホームに設置してある非常停止ボタンを車内に用意し、押すこともできた。車両基地内の線路には東京路メトロの車両だけでなく、直通相手の西武鉄道、東武鉄道、東急電鉄・横浜高速鉄道(みなとみらい線)の車両も並び、にぎやかだ。残念ながら相模鉄道の車両だけが取材時には見当たらなかった。

東京メトロの板倉課長は、工場見学の終了後に「お子さんの笑顔が見られたのはよかった」と、今回のツアーを総括した。

《高木啓》

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