【ホンダ N-BOXカスタム 新旧比較】オラオラ系な見た目は避けた…従来型より控えめながらも感じる存在感

ホンダ N-BOX カスタム 新型(左)と現行型(右)
ホンダ N-BOX カスタム 新型(左)と現行型(右)全 19 枚

新型ホンダN-BOX』の内外装が披露された。従来型と同じく、標準ボディと上級のカスタムがある。ここではカスタムのデザインを新旧モデルで比較したい。

◆「カスタム」でも誇張しすぎていない外観

新型N-BOXカスタムの外観について、開発者は「オラオラ系と呼ばれるような存在感を誇示する外観にはしたくなかった」と述べている。この考え方が最も端的に表現されているのはフロントマスクだ。従来型に比べるとキラキラと輝くメッキの使用が控えられ、ブラックの樹脂部分を緻密に造り込んだ。光の当たり方により、フロントマスクの陰影が微妙に変わり、表情が豊かになった。

ホンダ N-BOX カスタム 新型ホンダ N-BOX カスタム 新型
ホンダ N-BOX カスタム 現行型ホンダ N-BOX カスタム 現行型

フロントマスクに一文字ライトを採用したことも特徴だ。フロントマスクの最上部(ボンネットの下側)に、車幅灯と連続してLEDライトが装着され、左右を一文字に繋げている。軽自動車のボディをワイドに見せる効果がある。

ヘッドランプも、ダイレクトプロジェクション式に改められた。ヘッドランプの内部は、ヒートシンク(放熱板)をモチーフにデザインされ、精緻な奥行感を表現している。方向指示機は、従来型と同様、光の帯が左右に流れるシーケンシャルタイプだ。フロントマスクの下側のバンパーも、滑らかにデザインされ、ボディが踏ん張った形状に仕上げた。従来型は直線的なデザインだったが、新型は開発者の「存在感を誇示する外観にはしたくなかった」という言葉通り、柔和な印象に見せている。

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ボディサイドは基本的に標準ボディと同じ形状だ。従来型に比べるとキャラクターラインが控え目で、ボリューム感を持たせた。ボディ全体をひとつの塊に見せている。リヤビューは縦長にデザインされたクリアレンズのコンビネーションランプが特徴だ。

◆艶を抑えて渋さを表現、人気のコーディネートスタイル設定は新型でも継続

インパネなどの内装は、ブラックで統一され、艶を敢えて抑えた渋さを表現している。標準装着されるシート生地は、ノーマルエンジンのカスタムがトリコットで、カスタムターボはプライムスムース&トリコットになる。

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内外装のセットオプションとしては、コーディネートスタイルが設定される。フロントグリルやアウタードアハンドルがダーククロームメッキになり、アルミホイールもベルリナブラック塗装に変わる。さらに渋い印象になり、N-BOXカスタムらしさを際立たせた。コーディネートスタイルでは内装も一層上質になり、ステアリングホイールは本革巻きに変わり、シート生地はフルプライムスムースに上級化する。

このほか装備も充実して、右側スライドドアの電動機能(左側は全車に標準装着)、シートバックテーブル、後席のセンターアームレストなども加わる。なおコーディネートスタイルは、従来型にも用意されて人気を高めていたから、新型も引き続き採用している。

新型では、標準ボディと同等、高い位置に装着されていたメーターをステアリングホイールの奥側に移した。この変更により、インパネ上端の高さが下がって前方視界が拡大している。特にカスタムの内装はブラックだから、閉鎖感も生じやすいため、新旧モデルを見比べると開放感が大幅に増した印象を受ける。

視界の向上により、初心者を含めてさまざまなドライバーが運転しやすくなり、より多くのユーザーがN-BOXを楽しめるようになった。後席の座り心地も従来型に比べて柔軟性を増して快適になったから、ファミリーカーとして使った時の満足度も向上している。

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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