クルマにバイクを積めちゃった!モビリティショーで復活!? の前に、初代『シティ』&『モトコンポ』をおさらい【懐かしのカーカタログ】

ホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログ
ホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログ全 13 枚

来たる10月28日~11月5日の日程で開催されるジャパンモビリティショー。そこでホンダから展示が発表された4輪・2輪電動モビリティのコンセプトモデル『SUSTAINA-C Consept/Poket Concept』が登場するという。まさしく現代に甦ったあの初代『シティ』&『モトコンポ』。そこで今回は当時のカタログを振り返ってみたい。

◆既成概念にとらわれないトールボーイ

ホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログ

初代シティの登場は今から42年前の1981年10月。平均年齢27歳という若い開発メンバーが“80年代のシティライフそのものを大きく塗り替える新しい交通手段の誕生”(広報資料より)を掲げて開発された。

既成のクルマ概念にとらわれないコンパクトなトールボーイデザインを採用しつつ、空力性能にも優れた設計とし、普通乗用車よりヒップポイントが70mm高い見下ろし感覚の乗降性もいいドラポジを実現。ドアのライニングは樹脂一体成型とするなどし、広い室内空間も実現した。

ホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログ

COMBAX(コンバックス)と名付けられたCVCC-II、1.2リットルエンジンは新開発。世界初の圧縮比10を実現した超ロングストローク(66.0×90.0mm)型、19.0km/リットルの10モード燃費を実現するなど、当時としては軽自動車と較べてもトップレベルの低燃費を実現。2段アイドルコントロールシステムなども採用した。

ガソリンタンク容量は41リットルで、これはリヤシートが高いことから実現したもの。サスペンションも新開発で、前後マクファーソン・ストラット式の4輪独立。標準タイプのほか、スポーティタイプの“R”にはハードサスペンションを採用した。また4ナンバー登録の“PRO”の2シーターと4シーターも設定された。

◆シティの荷室に乗せられるモトコンポ

ホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログ

そしてトラバイ(トランクバイク)としてシティとともに登場したのがモトコンポ。2輪+4輪ではなく“2輪×4輪=8倍、遊びがオモシロクなる”のコンセプトのもとに開発。全長×全幅×全高は1.185×0.535×0.910m、乾燥重量42kgで、ハンドルとシートを畳むことでよりコンパクトになった。

シティのラゲッジスペースには、5箇所のアンカーボルトを利用しベルトで固定することで積むことができた。液漏れ防止装置付きガソリン&オイルタンク、バッテリーの採用で、寝かせての積載も可能。

ホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログホンダ・シティ(初代)&モトコンポ 当時のカタログ

同じ50ccでハンドルの折り畳みができた当時のミニバイクの『モンキー』(Z50J-I型、余談ながら筆者は今でも持っているのだが……)の58kgよりさらに軽くコンパクトで、シティに積み込むことで、まさに遊びのスタイルと夢を広げてくれる組み合わせが実現したのだった。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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