BMWブースはエンジン車、HV、BEV、FCEVが並ぶ…ジャパンモビリティショー2023

BMW X2(ジャパンモビリティショー2023)
BMW X2(ジャパンモビリティショー2023)全 9 枚

10月28日に開幕した東京モーターショーあらためジャパンモビリティショー(於・東京ビッグサイト)。数少ない海外勢のひとつ、BMWブースの主役はワールドプレミア2モデルとジャパンプレミア1モデル。

ワールドプレミアモデルはBMWが「スポーツアクティビティクーペ」と称するコンパクトクロスオーバーSUV『X2』と、そのBEV(バッテリー式電気自動車)の『iX2』。X2の展示車両は2台で、ひとつは「sDrive 20i」。現在公開されているのは欧州スペックだが、最高出力170psを発生する1.5リットル直列3気筒ターボとシステム電圧48ボルトのマイルドハイブリッドを組み合わせたFWD(前輪駆動)。もうひとつの「M35i xDrive」は純エンジン車で、最高出力300psの2リットル直列4気筒ターボを搭載するAWD(4輪駆動)だ。

BEVの iX2の展示車両は「xDrive30」。前後それぞれのアクスルに1基ずつ電気モーターを配した電動AWDで、最高出力は313馬力。バッテリー搭載量は64.8kWhで、欧州規格の公称航続距離は最大449kmに達する。充電まわりのスペックは不明だが、日本の規格CHAdeMOに準拠しており、アダプターを介さないで充電することが可能。バッテリー容量から最近設置数が増えている最大電流200アンペア機(公称出力90~100kW)による急速充電は余裕で受け入れるだろう。床面をフラットに設計できるBEVの特質を生かし、空気抵抗係数Cd値0.25を達成している。

ショーカーとして最も注目を浴びそうなのは、ポジションとしてはジャパンプレミアムだが、直前のIAAモビリティ2023(ミュンヘンモーターショー)で世界初公開されたばかりの次世代BMWセダンコンセプト『ビジョン・ノイエクラッセ(=新クラス)』だろう。航続距離を現在より30%伸長、充電時間を30%削減、総合効率25%向上をうたい、車内インタラクティブはAR(拡張現実)によってリアルとデジタルのボーダーを打ち破る新しいドライブ体験を提供するものになるとBMWは主張している。

また、ブース内の一角には白い水素燃料電池車(FCEV)『iX5ハイドロジェン』も展示。BMWは早くからトヨタ自動車と水素燃料車の開発で提携関係を構築してきたが、来日したBMW会長のオリバー・ツィプセ氏は「日本は水素エネルギーを早くから見出した先駆者」とあらためて意義を強調した。

「BMWブースにはエンジン車、ハイブリッド車、BEV、FCEVと、すべてのソリューションがあります。ぜひその世界をご覧いただきたく思います」(BMW関係者)

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  4. 史上最強のVW『ゴルフGTI』、6月20日デビューを予告
  5. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る