トヨタGAZOO Racingがスーパー耐久2023年シーズンを総括「仲間作りも順調」

32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept
32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept全 35 枚

トヨタGAZOO Racingが11月12日、スーパー耐久シリーズの今シーズンを総括をした。トヨタGAZOO Racingは、ORC ROOKIE Racingが走らせる28号車ORC ROOKIE GR86 CNF conceptと、32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptの車両を開発している。

【画像全35枚】

28号車GR86 CNF conceptはその名の通り、CNF(カーボンニュートラル燃料)を使い、次世代の燃料として期待がかかるCNFを活用した内燃機関の開発に取り組んでいる。さらに次世代スポーツカーも開発しており、GR86に本来積まれている水平対向エンジンではなく、3気筒ターボエンジンを搭載している。

28号車には同じCNF燃料と同じボディを使う61号車Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptというライバルがいる。エンジン型式の違いや、走りに関わる足周りの作りの違いにより、毎戦見応えのある戦いを繰り広げている。28号車は、気持ちよく曲がれるクルマ、アクセルを踏んで曲がれるクルマを目指し、ボディ剛性やリアスタビライザーの改良を続けている。

一方の32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptは水素を燃料にしており、水素エンジンの燃焼実験などを行っている。以前は気体水素を使用していたが、今年から液体水素に燃料を変更し実験を繰り返しながら走行している。

ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第7戦『S耐ファイナル 富士4時間レース with フジニックフェス』が開催された富士スピードウェイでの会見には、GAZOO Racing Company Presidentの高橋智也氏が登壇した。

高橋氏は28号車について、「GR86ボディに今のエンジンを乗せて走っており、ボディもつぎはぎの部分もある。来年に向けては次期型の車体パッケージなども考慮して車両を仕立てていきたい。エンジンやミッションはどのようにするのかなどの掛け合いも含めて進化させていきたい」と語る。

一方の32号車水素カローラについては「エンジン性能のアップを実現するため、液体水素ポンプが高い燃料圧力を発生させるための、ポンプの昇圧性能と耐久力の向上をおこなったことで、ガソリンエンジンや気体水素搭載時と同等レベルの出力を実現した」

「第2戦富士24時間レースの際には1回の給水素で16周だったが、今回は20周を目標にしていた。実際レース中に20周を周回できたこともあり、航続距離という課題もクリアしつつある」

「車重に関してもレース用安全装備はもちろん、水素関連の安全装置、計測機器などを多く搭載しているためかなりの重量になっている。前回のオートポリス大会では1910kgあったが、各所の軽量化を行い今回は1860kgまで軽量化できている。日々進化してるパーツのおかげもあり軽量化を実現できている」と今シーズンの車両の進化を説明した。

仲間作りも順調に進んでいる。2021年に気体水素を搭載してレースを始める時には8社の協力があった。今では45社にまで増え、さまざまな会社や業界、自治体などがこのレース活動に賛同・協力してくれているという。

さらに今年はスーパー耐久に参戦する自動車メーカー5社(トヨタ・スバル・マツダ・ホンダ・日産)とも「共挑」~S耐ワイガヤクラブ~を立ち上げ、メーカーの垣根を超え意見交換を行っている。メーカーのトップだけでなく、現場の開発責任者、エンジニアなども意見交換を行うことで、今目の前にある課題がどのようなもので、どのように解決していくのかを共同で取り組みつつ一緒に戦っていく。

「メーカー5社で車作りはもちろん、モータースポーツを盛り上げ、ファン作りも一緒になってやっていきたい。今まで交わることのなかったメンバーが交流し、日本の自動車メーカーが楽しみながら何かやっているぞ。というのを発信していきたい」ともいう。

《雪岡直樹》

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