警察庁は「大地震が発生したときに運転者がとるべき措置」(国家公安委員会告示)を公式ウェブサイトに掲載している。JAFや総務省消防庁も、自動車を運転中に地震にあった場合の行動指針を掲載している。
●急ブレーキは踏まない
運転中に大地震が発生したとき、運転者は急ハンドルや急ブレーキを避け、安全な方法で道路の左側に停止させる。周囲のクルマが地震発生の情報を知らないことも考えられるので、自分だけスピードを落とさないようにする。
能登半島地震で石川県方面へ救援に向かう車両(福井県敦賀市内)●車内で待機、情報収集
車を停止させても、車外に飛び出すと後続車との接触や地震での落下物などの危険がある。揺れがおさまるまで車外に出ず、車内で待機する。停止後は、カーラジオなどを利用して地震情報や交通情報を確認し、その情報や周囲の状況に応じて行動する。
能登半島地震(石川県七尾市)●車を道路外の場所に移動
車を置いて避難するときは、車を道路外の場所に移動すること。やむを得ず道路上に車を置く場合は、道路の左側に寄せて駐車する。避難する人の通行や災害応急対策の妨げとなるような場所には駐車しない。エンジンは止める。
能登半島地震(石川県七尾市)●車のキーはつけたまま
エンジンキーは付けたままにするか、車内の分かりやすい場所(たとえばスピードメーター周辺)に置く。サイドブレーキをかけ、窓を閉め、ドアはロックしない。 連絡先を見えるところに書き、車検証などの貴重品を持ち、徒歩で避難する。
●車で避難しない
車での避難は、緊急自動車などの妨げになるのでやめる。津波から避難するなどやむを得ない場合を除き、避難のために車を使用しない。津波から避難するためやむを得ず車を使用するときは、道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物などに充分に注意すること。
●津波警報
「津波警報」などを見聞きしたら、いち早く海岸から離れ、可能な限り高い場所へ避難する。津波などで浸水した際の浸水深が大きくなると、自動車の走行に支障をきたし、避難行動が困難になる。津波が押し寄せる前に避難すること。