トヨタ自動車の米国部門は6月17日、EVからグリッドへの電力供給(V2G)技術の共同研究を、エネルギー企業のPepcoと米メリーランド州で開始した。電動SUV『bZ4X』を使用して行う。
この協力により、EV所有者が車両のバッテリーを充電するだけでなく、電力を地元のエネルギーグリッドに送り返すことが可能になる技術を研究する。V2G技術は、エネルギーの信頼性と回復力の向上、再生可能エネルギーの統合、電気料金の削減の可能性を通じて顧客に利益をもたらす可能性がある。
この協力は、EV所有者の充電習慣や車両使用状況を理解することを目的としており、V2G技術の普及を促進するために重要という。現在、約80%のユーザーが夜間に自宅でEVを充電しており、エネルギー需要が低い時間帯に充電している。双方向の電力供給が可能になれば、これらの車両はピーク需要時や厳しい天候時などに電力を地元のエネルギーグリッドに送り返すことができる。
メリーランド州は全米で最も急速に成長しているEV市場の一つであり、2025年までに30万台のEVを走らせることを目指している。Pepcoはモンゴメリー郡とプリンスジョージズ郡に250台のEV充電器を設置することで、この取り組みを支援している。