来たる7月24日、オンラインセミナー「スズキが考える次世代のモビリティサービス ~コネクテッドから始まった成長戦略~」が開催される。セミナーに登壇するのは、スズキ株式会社 常務役員 次世代モビリティサービス本部長の熊瀧潤也氏。
今回のセミナーは以下のテーマで進められる。
1. たったひとりで始まった新規事業開発
2. クルマを売らないモビリティサービス本部
3. さまざまな取組み事例
4. 次世代モビリティサービスが目指すところ
5. 対談・質疑応答
講演の後には、本セミナーのモデレーターであるスズキマンジ事務所 代表の鈴木万治氏を交えて、参加者からの質疑応答やディスカッションの時間が用意されている。
セミナーの見どころを熊瀧氏に聞いた。
■CASEの“CとS”で新規事業を産み出す
熊瀧氏はスズキにおいて、CASEの“CとS”にあたる領域を統括する立場にある。スズキイタリアの社長を経て2017年に日本に帰国したのち、たったひとりでコネクテッドに関連する新規事業開発に取り組むことになった熊瀧氏は、ある信念をもって新たな挑戦を始めたという。
「世の中には、既にコネクテッドカーに取り組んでおられる方々が多くいたので、新しい組織を作り上げるにあたって、まずは彼らの話を聞きまくって情報を仕入れ、社内で圧倒的な知識量を持つことが肝要だと考えました。その時には1年で名刺交換を2000枚もさせていただきました(笑)」
「圧倒的な情報量を持てば、誰も反論できなくなるということもあります。ただいっぽうで、このような話を社内でいくら話してもなかなか理解されず、ポカンとされることもありました。そこから始まり、徐々に理解を得ていった結果、3年ほどかけて仲間も集まり、コネクテッドサービス「スズキコネクト」を世に出すことができました。」

スズキコネクトは、通信可能な車両とスマートフォンを繋ぎ、車両情報の取得や車両の操作などをスマートフォンアプリから利用可能なサービスだ。エアコンの操作や駐車位置の確認などのメニューが用意されている。
このサービスは、顧客と自動車メーカーの直接の繋がりを得ることが目的のひとつだと熊瀧氏は説明する。