自動運転における責任・法制度の見直しを解説…森・濱田松本法律事務所 パートナー 弁護士 佐藤典仁氏[インタビュー]

自動運転における責任・法制度の見直しを解説…森・濱田松本法律事務所 パートナー 弁護士 佐藤典仁氏[インタビュー]
自動運転における責任・法制度の見直しを解説…森・濱田松本法律事務所 パートナー 弁護士 佐藤典仁氏[インタビュー]全 1 枚

来たる7月29日、オンラインセミナー「モビリティ・ロードマップ2024(自動運転法制を中心に)とモビリティDX戦略」が開催される。セミナーに登壇するのは、森・濱田松本法律事務所 パートナーの弁護士 佐藤典仁氏。

2026年初頭のロボットタクシーの社会実装に向けた動きが急速に進んでいる。「AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ」の構成員でもある講師が、自動運転に関連する法制度の最新動向と課題等について、実務的観点も踏まえて解説する。

今回のセミナーは以下のテーマで進められる。

1.モビリティ・ロードマップ2024について
2.安全性確保(保安基準の定量化)
3.事故原因究明等を通じた再発防止
4.各種データの共有・分析・提供
5.補償の在り方
6.質疑応答

セミナーに先立ち、見どころを佐藤弁護士に聞いた。


2026年初頭にロボットタクシー実現へ

アメリカなどでロボットタクシーの実装が進むなか、日本では2026年初頭のロボットタクシーの社会実装を目標とした取り組みが進められている。

デジタル庁に設置された内閣総理大臣が議長の『デジタル社会推進会議』のもとで、『モビリティワーキンググループ』を発足し、自動運転・ドローン・サービスロボットなど地域のモビリティを支える技術の同時かつ一体的な事業化に向けた「モビリティ・ロードマップ」の策定が進められている。この『モビリティワーキンググループ』の下に「AI時代における自動運転車の社会的ルールの在り方検討サブワーキンググループ」が設置されており、佐藤弁護士はこのサブワーキンググループの構成員である。

「サブワーキンググループでは、制度やルール面の整理が進められました。モビリティ・ロードマップ2024にその結果が反映されていますが、ロードマップではそれ以外にもビジネスモデルの確立や技術の確立といった観点についても取りまとめられています。これらはモビリティ・ロードマップ2024の工程表において、短期的・中期的・長期的な取組としてまとめられています」

参考:モビリティ・ロードマップ 2024
https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2415ad00-6a79-4ebc-8fb1-51a47b1b0552/53e634ee/20240621_mobility-working-group_main_01.pdf

「なかでも安全性確保は重要なテーマです。自動車の安全確保は、道路運送車両法が定める保安基準やガイドラインに準拠する必要がありますが、現行の基準等には抽象的な文言が含まれています」

「例えば、自動運行装置の作動中、自動運行装置が正常に作動しないおそれがある状態になった場合、車両を停止させることができるものであること、とか、自動運行装置の作動中に他の交通の安全を妨げるおそれがないものであり、かつ、乗車人員の安全を確保できるものであること、などといった文言です」

「これらの基準はやや抽象的であり、数値化されたものではないため、メーカーとしてはどこまでやればこれを満たしたのかという点が必ずしも明らかではない面があります。そのため、サブワーキンググループ報告書では、具体化すべきとの方向性が示され、報告書を踏まえて国交省において基準の具体化に向けた検討が進められていくことになります」


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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