新型EVトラックが1か月で18か国、1万kmを走破 メルセデスベンツ『eアクトロス 600』の挑戦

メルセデスベンツ eアクトロス 600
メルセデスベンツ eアクトロス 600全 4 枚

メルセデスベンツは7月17日、新型EVトラック『eアクトロス 600』のプロトタイプが、「eActros 600 European Testing Tour 2024」の一環として、欧州大陸最南端のタリファに到達した、と発表した。

写真:1か月で1万kmを走破したメルセデスベンツ eアクトロス 600

32日間にわたり18か国を巡り、1万0697kmを走破した。充電は全て公共の充電ポイントで行われ、毎日の走行終了時に1回の充電を行った。

このテストツアーは6月11日、ドイツ・フランクフルトを出発した。ドイツ、デンマーク、スウェーデンを経て、ノルウェーの北岬に到達した後、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、チェコ、オーストリア、スロバキア、ハンガリー、クロアチア、スロベニア、イタリア、フランス、スペインを通過した。

タリファでの停車後、ツアーはポルトガル、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクを経由してドイツに戻る予定。7月末に帰国する見通しだ。

メルセデスベンツ・トラックスは、このツアーを通じて様々なルートでのエネルギー消費に関する広範な経験を積むことを目指している。バッテリー容量は600kWhを超え、新たに開発された効率的な電動ドライブアクスルにより、500kmの航続が可能。ツアー中は公共の充電ステーションのみを使用する計画だ。

eアクトロス 600では、長距離運行の約60%が500km以下であるため、デポや積み下ろし地点での充電インフラが充分という。しかし、長距離輸送を実現するためには公共充電インフラの継続的な拡充が不可欠。CCS充電に加え、将来的にはメガワット充電(MCS)も可能となる予定だ。4月には、ドイツの開発・テストセンターで初めて1メガワットの出力でプロトタイプの充電に成功した。MCS技術が標準化され次第、初期モデルにも後付け可能となる予定だ。

また、バッテリーは、充電ステーションを利用した場合、約30分で20%から80%まで充電できる。

《森脇稔》

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