マツダは北米市場がプラス要因でもありマイナス要因でもあり…第3四半期決算

マツダCX-50
マツダCX-50全 9 枚

マツダは2月7日、2025年3月期第3四半期決算を発表した。2024年4月1日~2024年12月31日累積の連結業績は増収減益となった。北米市場での販売が好調だが、販売奨励金が重い。米国のインセンティブ環境は第3四半期以降、改善の見込み。

●北米市場の販売が好調

第3四半期累計期間の売上高は前年同期比3.4%増3兆6894億1900万円だったが、営業利益は25.9%減の1482億5400万円、経常利益は34.4%減の1567億6900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は45.3%減の905億7900万円だった。

グローバル販売台数は、米国・メキシコ市場の年間販売台数が過去最高を更新するなど、北米市場での販売が好調に推移したことなどから、前年同期比4.0%増の96万6000台だった。収益性の高い北米市場で『CX-50』やラージ商品の『CX-90』、『CX-70』が成長を牽引した。

いっぽう中国は、新エネルギー車の需要増加や、内燃機関搭載車の価格競争の激化により販売台数が減少。マツダ『EZ-6』は、導入直後の11月・12月に日系ブランドの新エネルギー車(NEV)で第2位の販売を達成したものの、第3四半期のマツダ車販売台数では増加にはならなかった。日本でも、導入初期の『CX-80』の販売台数は成熟期の『CX-8』の前年販売実績を下回った。

●北米市場のインセンティブ環境は改善へ

営業利益の主な増減要因は、台数・構成で341億円プラス、販売奨励金で1043億円マイナス、為替で539億円プラス、原材料・物流費などで283億円マイナス、コスト改善で139億円プラス、固定費ほかで212億円マイナス、これらの合計で519億円のマイナスとなった。

台数・構成は、米国での販売好調やラージ商品群の販売増が増益要因だ。CX-50、CX-90、CX-70など市場のニーズに適した商品導入により、台数成長を加速した。米国およびメキシコの年間販売台数は2024年に過去最高を更新した。

いっぽうで販売奨励金が、競争環境の悪化により1043億円の減益要因となった。販売奨励金の増加の約半分は、米国のインセンティブ環境に関連している。ただし9月をピークとして第3四半期以降、販売費用を抑制しつつある。「CX-50HEV」の導入やモデルイヤー切替時の商品力強化によるコントロールが奏功し、トップライン成長を継続しているという。米国とメキシコでは、第3四半期と2024年暦年で、いずれも過去最高の販売台数を達成した。


《高木啓》

アクセスランキング

  1. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  2. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る