車検の混雑を回避せよ! 2025年からの新ルール&賢い受け方ガイド

車検の混雑を回避せよ! 2025年からの新ルール&賢い受け方ガイド
車検の混雑を回避せよ! 2025年からの新ルール&賢い受け方ガイド全 1 枚

2年に一度やって来る車検。愛車の購入時期で車検の日程は決まってしまうのがちょっとやっかいだ。決算期・年度末の3月にクルマを購入した人は毎回混雑する3月に車検を受ける羽目になり早めの車検スケジュールの確保が必要になる。その対策はあるのか?

◆クルマを所有すれば必ずやってくる車検をスムーズにクリアするためには

クルマを乗り続けるには必須の車検、普通乗用車なら新車時は3年目その後は2年ごとにやって来るお決まりの行事だ。長年付き合いのあるディーラーでクルマを買って、定期点検、車検までをパッケージでお願いしているのであれば、ユーザーの車検時期をしっかり把握していて、きっちり手続きしてくれることもあるだろう。しかし一般的なユーザーは自分で車検の予約をして、車検時期にはクルマの荷物を降ろして不要なパーツの取り外しなどの準備。さらには車検工場までクルマを持ち込む必要がある。何かと面倒なのが車検なのでは無いだろうか。

さらに、クルマの購入時期としてもっとも多い3月の新車登録だと、数多くのクルマが車検でバッティングして大混雑してしまう。実際に国交省発表の資料では3月は約389万台(年間ナンバーワンの台数)の車検台数が集中する(2019年から2023年までの平均)。12カ月の平均値が281万台なのに対してかなり多いのがわかるだろう。これは年度末・決算時期である3月に駆け込みでクルマを販売・登録することが多いから、年間を通じてもっとも登録台数が多い時期になってしまうからなのだ。

ところで車検は有効期限から1カ月以内に受検する必要がある。つまり3月は車検が混むからと言って1カ月以上前に車検を受けることはできない(実際にはできるが、1カ月よりも前に車検を受けてしまうと車検の有効期限がその分だけ前倒しになってしまい、車検期間が短くなってしまう)。そのため登録台数が多い3月はどうしても車検が集中して混み合うことになってしまうのだ。

そんな現状を見て2024年に道路運送車両法施行規則が改正された。2025年4月に施工される新しい道路運送車両法施行規則では「有効期間満了日の2カ月前から満了日までの間」に車検を受験しても良いことになった。つまり従来よりも1カ月前もって車検を受けられることになり、3月に関しても集中していた混雑時期が2カ月に広がることで緩和されることになる。2カ月前に車検を受けても有効期限はこれまで通りだ。3月の車検に関して言えば2026年3月から新しいルールが適応されるので、その時期に車検を迎えるユーザーは憶えておくと良いだろう。

◆車検の費用的負担を軽減させるためのテクニック

とは言っても、3月の車検台数が多いことには変わりが無いので、車検を受ける場所の選択肢をいくつか持っておくと良いだろう。

ディーラーで希望の日程がいっぱいだった場合には、次の選択肢として考えられるのが格安車検などと呼ばれる車検専門業者や、大手のカー用品店でも車検を受け付けている店舗、またガソリンスタンドでも車検受け付け行っているケースがあるので車検前にチェックしてみたり、街の自動車整備工場も車検を受け付けているので相談してみても良いだろう。いずれも一長一短があり、車検費用、車検の時間(クルマを預かる場合もあれば数時間で車検が終わるケースもある)、さらには自宅からの距離などが選択基準になる。利便性、費用、安心感、どれを優先させるかは人それぞれなので自分にフィットする車検を選ぶと良いだろう。

ところで車検は業者によって費用がまちまちで、少しでも安いところで車検をオーダーしたいというユーザーも多いだろう。しかし、よくよく費用の内訳を見ると法定費用と呼ばれる重量税、自賠責保険、印紙代などがその大半を占めていることがわかる。例えば1.5t未満の中型車の場合だと法定費用の合計は4万4000円程度になる。総額からこの法定費用を引いた金額が実質の車検費用(車検費用や代行手数料などの名目になる)になるわけだが、計算してみると法定費用(必ず必要になる金額)の割合がかなりを占めているので実は車検業者の取り分はあまり多くないことがわかる。

車検ではもうひとつの選択肢となるのがユーザー車検だ。自分で陸運局にクルマを持ち込んで車検を受けることになるのだが、自賠責保険の更新手続きや書類の記入なども含めて自らで行うことになる。ただし基本的には法定費用のみで済むので車検時の費用が抑えられるのが魅力だ。さらに自分で車検を受けるのは心配だというユーザーには予備検査を実施してくれる工場があり(たいていの場合は車検場の近くにある)、ここで車検に必要な検査をあらかじめチェックした上で陸運局に行って車検を受ける方法もある(予備検査の例としてはヘッドライトの光軸など)。またユーザー車検のサポートを実施している業者もあり、車検が合格するまで各種の調整をサポートしてくれる場合もあるので利用しても良いだろう。

◆普通に動いていても車検に通らない状態もあるので要チェック

車検を受ける際に、事前に愛車の状態をチェックしておくことも車検の不合格→再車検の二度手間を避けるためには必須だ。クルマには車検証と一緒に定期点検記録簿が備え付けられているので、どのような点を車検時には点検する必要があるのかはこれを見れば一目瞭然。中でもウインカーやストップランプなどの灯火類の球切れはユーザーでもチェックできる項目だ。特にリアの灯火類は普段見ないのでこの時期にしっかり点検しておこう。

さらにカスタムしている場合も車検で思わぬ問題が起きる場合がある。例えば4WD車でリフトアップをしている場合に、車高などの変更は問題なく車検適合となっている場合でも、視界の基準(直前側方運転視界基準)がクリアできていない場合(車高のアップで前方や左側方の視界が妨げられるケース)は車検がクリアできない場合も出てくるので、カスタム部分が車検でどう判断されるのかが心配な場合はプロのジャッジを仰いだ上で車検に望むと良いだろう。

クルマを乗る上で必須の項目である車検、混み合う年度末の車検もいくつかの選択肢を持っていれば望みの時期に受けることができそうだ。スムーズ&お得に車検をパスするためにさまざまな準備と工夫をしてみよう。

《土田康弘》

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