埼玉県上尾市にある大型商業施設「アリオ上尾」で4月20日、「昭和平成オールドカー展示会」が開かれ、約320台の名車・旧車が集結した。
日本旧軽車会(吉崎勝会長)の主催。年2回(春・秋)の定例開催として定着した旧車イベントで、回を重ねるたびに参加台数が増加。5回目を迎えた今回は過去最大数の車両が集まった。
参加資格はイベント名の通り昭和から平成にかけて生産されたもので、2輪から4輪車、国産、外国製、スーパーカーなど、ヴィンテージからネオクラシックまでと多彩な車両が展示された。
会場の出入り口付近の目立つ場所に展示されていたのは、初代30型系の日産『セドリック』。縦型4灯式ヘッドランプの前期型とそれが横並びにとなった後期型など、セダン4台とバン&ワゴン5台の計9台が並ぶのは、なかなか壮観。ラップアラウンドウィンドウや電動昇降式のウインドウを内蔵したリヤゲートなどが興味深かった。
ネオクラシックでは「カローラ店80s」ののぼりを立てた一群が目を引いた。1980年代にトヨタカローラ店で取り扱ったクルマのオーナーズクラブだ。この日は『セリカ』XXや『カローラ』FX、『スープラ』など11台が並んだ。そのすべてがオリジナル状態を保っているのが凄いところ。パッと見ると地味だが、しっかりと当時の雰囲気を伝えていた。
今回は外車も多数。中には普段なかなか見ることができないような希少車や高級車の姿も。デ・トマソ『パンテーラ』、フェラーリ『328』GTB、フォード『マキュリー コメット』、コルベット『ステングレー』、DMC『デロリアン』、アストンマーティン『V12ヴァンテージ』などで、特に世界限定43台のランボルギーニ『ディアブロ』6.0SEスペシャルエディションは眼福であった。
これらの他にも、歴代の日産『スカイライン』や『フェアレディZ』、トヨタ『2000GT』、スズキ『フロンテ』やホンダ『ライフ』など360cc時代の軽自動車など懐かしい旧車が並んだ。
最近ではオーナーや見学者に若年齢化の流れがあり、この日も10代~20代の若者の姿が多く見られた。SNSなどで知り合ったという中学3年生の3人組は、2代目のトヨタ『スタウト』(1966年)の室内に座らせてもらい「珍しい!」「この雰囲気は感動!」などと興奮気味。このクルマを現役の「はたらくクルマ」として使用しているオーナー夫妻は、「人気のスカイラインとかじゃなく、こんなトラックに興味があるなんて」と目を丸くしながらも喜んでいた。