パンタグラフでメルセデスベンツのEVバスを充電、28台同時充電可能な電気バス充電設備が稼働

シュトゥットガルト市電(SSB)のシュトゥットガルト・メーリンゲン営業所で電気バス用充電インフラの運用を開始
シュトゥットガルト市電(SSB)のシュトゥットガルト・メーリンゲン営業所で電気バス用充電インフラの運用を開始全 3 枚

ダイムラーバスは9月5日、シュトゥットガルト市電(SSB)のシュトゥットガルト・メーリンゲン営業所で電気バス用充電インフラの運用を開始したと発表した。

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バーデン・ヴュルテンベルク州のヴィンフリート・ヘルマン交通大臣らが出席して開所式が行われた。

充電システムは28基の充電ポイントを備え、最大180kWの充電能力を持つ。ダイムラーバスが総合請負業者として、ダイムラーバス・ソリューションズとパートナー企業のオメクソム、パワーエレクトロニクスと連携して一括導入した。バーデン・ヴュルテンベルク州は地方公共交通金融法に基づき、約1300万ユーロの補助金で建設を支援した。

ダイムラーバスは2025年4月末までに、メルセデスベンツの『eCitaro G』連節バス10台とeCitaro G燃料電池バス10台をSSBに納入済み。全車両が最新のNMC3バッテリー世代を搭載している。燃料電池バスは航続距離延長用の燃料電池と純水素運転オプションも装備する。

充電は屋根に設置されたパンタグラフを使用する「パント・ダウン」方式で行われる。最大720ボルトの充電電圧で、バッテリーの充電レベルに応じて最大180kWの電力を供給する。eCitaro G連節バスは7個の高電圧トラクションバッテリーで総容量686kWh、燃料電池バスは4個のNMC3バッテリーパックで総容量392kWhと6個の水素タンクで30kgのH2を搭載し、各バスは充電なしで最大200km走行可能だ。

ダイムラーバスのサービスには充電ハードウェアの設置だけでなく、鉄骨工事、電気設備工事、Sinos充電管理システムの導入も含まれる。3年間のサービス・メンテナンス契約も締結し、24時間365日のホットライン、現地サービス、全スペアパーツ、年次メンテナンスと電気安全点検を提供する。

ダイムラーバスは現在、シュトゥットガルト・ガイスブルクのSSB営業所でも37基の充電ポイントを持つ充電システムを建設中だ。33基が逆パンタグラフ充電用、4基がCCS2プラグイン充電用となる。2025年秋に第1期工事が開始予定で、完成後はSSBが合計65台のバスを夜間充電できるようになる。

州政府は2つの営業所の充電設備に対し総額2400万ユーロ以上の補助金を提供し、SSBの電気バス車両調達にも約300万ユーロの補助金を支給している。

《森脇稔》

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