7年ぶりに復活、移動博物館の富士トリコローレ2025開催

富士トリコローレ2025
富士トリコローレ2025全 18 枚

名古屋を本拠地にしているチンクエチェント博物館が主催する富士トリコローレが9月28日、7年ぶりに復活した。

【画像全18枚】

これまでと同じ人材開発センター 富士研修所(旧・富士カーム、山梨県富士吉田市)にイタリア車を中心とした欧州車が約400台集合。古くは1947年のフィアット『トッポリーノA』から最新のアルファロメオ『ジュニア』まで、まさに新旧取り混ぜた状況だ。

元々チンクエチェント博物館は、自動車文化の発展と継承のため、貴重なクルマの保存、展示、販売ととともに、移動博物館としての活動に取り組んでいる。具体的にはイベントそのものを移動博物館と捉え、各地で開催されている自動車イベントへ協賛や出展だけでなく、チンクエチェント博物館のある愛知県を中心に年6回のイベントを主催。

今回の富士トリコローレもその一環だ。従って博物館だからと旧車にとらわれず、様々な年式のクルマの参加が認められており、非常に敷居の低いイベントといえる。その背景には国や年式にとらわれず、色々なクルマを見て魅力を感じ取ってほしいという思いがある。

参加者に富士トリコローレの魅力を聞くと、異口同音に富士山を前にした芝生広場というシチュエーションが大きいという。この素晴らしいロケーションの会場に自分たちのクルマを展示できることがポイントだ。さらに自動車ジャーナリストの嶋田智之さんとチンクエチェント博物館館長の深津浩之さん、そして同館アンバサダーの山本衿奈さんの普段聞けないオフレコのトークショーなども大きな魅力となっているようだ。

同時にショップの出店も見逃せない。特に富士トリコローレは、関東と中京エリアの両方からの出店があるので、それぞれの地域から来場すると、これまで付き合いのなかったショップとの出会いがあるという。

さて、広大な芝生広場に足を踏み入れると、前述の通り本当に様々なクルマを見ることができる。特にこのイベントではいわゆる絶滅危惧種といわれるような珍しいクルマ達も参加しているので、隅々まで歩き回る必要があり、それが楽しみにもつながっている。

今回も初代フィアット『クロマ』(しかも前期・後期)やフィアット『128』、アルファロメオ『アルフェッタGTV』といったクルマ達だけでなく、マセラティ『メラク』や『ディノ208GT4』、フィアット『131アバルトラリー』、ランチア『モンテカルロ』といった希少車も顔を見せ、参加者を楽しませていた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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