「全日本ダットサン会」が創立40周年を迎え、10月18日に神奈川県横浜市内で記念祝賀会が開かれた。16の傘下クラブ員や自動車関係者など、約140人が出席。功労者表彰やアトラクションなどが行われ、会の持続・発展を誓い合った。
冒頭、佐々木徳治郎会長は「原稿を忘れてきてさーてどうするかな」と笑いを誘い、「芝浦工大自動車部のダットサンで全国を走り、壊しては直し、直しては走り、そうしてそのメンバーOBが集まりました。1台でもいいからダットサンを残そうと。色んなイベント会場に行って1人で名刺を配って、これが始まりです。今日は人生最高の日になりました! 本当にありがとうございました!」と挨拶。80歳代半ばとは思えないほどのハイテンションで会場を盛り上げた。
全日本ダットサン会は1985年に創立。日産の旧車両を歴史の彼方に埋没させることなく、1台でも多く動態保存として残すべく仲間を発掘・支援し、まとまりのある組織体を作っていこうというのが骨子となっている。
現在は全国区となり、「初代ブルーバードの会」「クラブS30(フェアレディ)」「セドリック130オーナーズクラブ」など16の傘下クラブが活動。小学生を含む260人を超える大所帯となっている。
510型の3代目『ブルーバード』に乗る、芝浦工大自動車部の佐々木会長の後輩にあたる会員の1人は「入会して10年になります。ひとつの愛好クラブが40年も続けられているのは、ある意味奇跡的なこと。しかもこんなに大々的な祝賀会が開かれるなんて素晴らしいことです」と感激していた。
式の最後には佐々木会長が終身名誉会長に命名されるというサプライズも。感謝状と共にワンオフで作られた専用プレートと1/43ダットサン16型セダンがプレゼントされ、「凄い!」を連発していた。
また、会員を下支えしている奥様たちへ感謝を込めた花束贈呈式などは、ダットサン会らしい微笑ましい演出であった。
佐々木終身名誉会長は1941年、宮城県登米市生まれ。芝浦工業大学入学後に自動車部に在籍し、教材だったダットサン114型で日本1周をするなどして、ダットサンと深く付き合うようになる。卒業後の72年、株式会社サファリモータースを創業。「品川クラシックカーレビューIN港南」や「プリンスの丘 自動車ショウ」などのイベント開催など、84歳になった今も精力的に活動を続けている。